父は会社員時代、出張が多かった。

めちゃくちゃ多いわけではないが

海外出張や国内出張があり

いつもお土産や、飛行機でもらったお菓子を

持ち帰ってくれた。


が❗️


海外出張、特に中国出張のときの

お土産の量が半端なかった。


40年ほど前の当時、中国通貨の元は

日本の1/10か1/20ほどで

つまり、めちゃくちゃ安いのだ。


ちょっとした小物入れとか、

香り付きの扇子とか、

おそらく安いからだろう、

10個単位で買ってきた。


初回は、いい。

中国のお土産も、物珍しい。

子供の私は小物入れを喜んだ。


しかし、自分の友達や

母のママ友や社宅付き合いにしても

配るにしても数の限度がある。


なので、

次はもう買ってこなくていいからね、

と伝えていた。


また、社宅の奥様が主人の出張手当でこれを買ったの〜という話もあり

母としては、お土産よりも

現金のほうがいいわ〜というのもあった。


ただ、出張に行ったら

必ずお土産を買ってくる父の気持ちは嬉しいと

家族みんな思っていた。

どうやら父が育った環境が、お土産を買う習慣だったことも影響していたようだ。


しかし…

中国出張のたびに、

結構強烈な香りを放つ扇子を

10本20本と買ってくる父に

次第に母は、もう買ってこなくていいから!と

キレ気味だった。


それでも買ってくる父😅


それを不思議な目で見ていた子供の私。


最後のほうは、さすがに父も気まずく思ったのか

買ってきた扇子を押し入れに隠していたらしい。

転勤の引越し時に発覚し、

母は唖然としたらしい🤣


これほどに大量に何回も買ってきたのは

中国扇子くらいであるが

その後も、もうそれは飽きたといっても

コージーコーナーの大味のケーキを

何度も何度も買ってきては

玄関にコッソリ置いたままにして

私に気づかせようと、玄関に行ってみたら?と

何度も言われたなぁ。


これも最後の方は、私も成人になってて

聞こえないフリしてたっけ。


この大量に買う、何度も買う、

いらないと説明しても買ってくる、

というのも、アスペルガー特徴らしい。

最初のサプライズで喜んでもらえたという

刷り込みが取れないのかもしれない。


今、思い出してみると笑っちゃうし

おおらかな気持ちでみれば

ギャグというか、平和なエピソードだ。


お母さん、お父さん、覚えていますか?