「失はれる物語」 乙一

 

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。

 

 

短編集ですが、悲しい寂しい内容のものが多いのでハッピーエンドで終わるのが好きな人にはおすすめしないかも。

 

この中でも「傷」というストーリーが印象に残りました。

人の傷(体の)を自分に移す能力がある少年の話で。。。それはもう泣けるのです。 心動かされました。

 

全体的にも良い一冊でした。