「鏡の背面」 篠田節子

 

聖母が死んだ。

薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために死亡。スタッフがあまりにふさわしい最期を悼むなか、警察から衝撃の事実が告げられる。

「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人だった。
スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり、「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。

老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……。

一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が……。

疑念渦巻く女の園、傑作長編サスペンス。

 

 

焼死した小野尚子。 彼女は聖母のような人物だったんですが、検死をしたところ、別人であるということがわかったんですね。

で、たどり着いたのが殺人鬼である半田明美が彼女に成り代わっていた、という事実。

 

なかなか面白い設定の物語でした。

ありえないようなことも、なかにはありますがこの作品は映像で見てみたいかも。 映画化できそうです。

 

そこそこページ数があるので、途中もうちょっとコンパクトにまとめてもいいのでは?と思うこともありました。