「蹴りたい背中」 綿矢りさ
(第130回(平成15年度下半期) 芥川賞受賞作)
“この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい”長谷川初実は、陸上部の高校1年生。ある日、オリチャンというモデルの熱狂的ファンであるにな川から、彼の部屋に招待されるが…クラスの余り者同士の奇妙な関係を描き、文学史上の事件となった127万部のベストセラー。史上最年少19歳での芥川賞受賞作。
以前から著者と本書は知っていましたが、ようやく手に取ってみました。
なるほど...こういう物語だったのですね。
19歳でこれを書いたということですが、女子高校生の主人公がクラスで浮いた存在なところや、思春期の複雑な心理状況...これは著者自身が体験していないと書けないのではないかな、というくらいにリアルな表現でした。
自分の学生時代の頃とかぶるところもあり、共感しつつも胸が痛くなるような思いで読みました。
他にも綿矢さんの本を色々と読んでみようと思います。