「クロスファイア」宮部みゆき
青木淳子は常人にはない力を持って生まれた。念じるだけですべてを燃やす念力放火能力―。ある夜、瀕死の男性を“始末”しようとしている若者四人を目撃した淳子は、瞬時に三人を焼殺する。しかし一人は逃走。淳子は息絶えた男性に誓う。「必ず、仇はとってあげるからね」正義とは何か!?裁きとは何か!?哀しき「スーパーヒロイン」の死闘を圧倒的筆致で描く。
久しぶりに宮部さんの小説を読んで、かっちりとした文体だということを思い出しました。
丸じゃなくて四角という感じ。 女性作家にしては堅い印象です、私は。
主人公に特殊な能力があって、悪事を働いたものに正義の鉄槌を、みたいな内容でその中で事件の犯人を追っていきます。
私としてはちょっと、主人公の青木淳子が掴みにくかったですね。
20代前半の、まだ若い女性なんですが、そのイメージがなくて。
あと、正義なのか悪なのか、わかりにくかった部分がありました。
悪事を働いたものに鉄槌を・・・だけど、次第に関係ない人にまで力を使って・・・というのは、よくある設定かもしれませんが、主人公の心情が描かれているほうが私好み。
ラストの展開は良いと思いました。