「砂の女」 安部公房

 

(第14回(1962年) 讀賣文学賞小説賞受賞作)

 

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。

 

 

これもまた、不思議なお話。

砂の穴に主人公が閉じ込められて、そこには女性が一人で暮らしていて・・・。 脱出を試みる主人公ですが、村の人たちがそれを阻止します。

 

まず、設定自体が不思議ですよね。 砂の穴って。

何がすごいって、主な登場人物は2人なんですけど、飽きさせずに読ませます。 終り方も良かったです、好きな終り方。

 

50年以上前の作品なのに、それを全く感じさせないのもすごいです。 違和感なく読めました。