「波打ち際の蛍」 島本理生


”川本麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い、生きることに臆病になっていた。ある日、カウンセリングの相談室で植村蛍という年上の男性に出会い、次第に惹かれていく。徐々に生活を取り戻し始めた麻由だったが、もっと彼に近付きたいのに、身体はそれを拒絶してしまう。フラッシュバックする恐怖と彼を強く求める心。そんな麻由を蛍は受け止めようとするが…。リアルな痛みと、光へ向かう切実な祈りに満ちた眩い恋愛小説。”


主人公は蛍という男性と出会い、好きになっていくんですがそれとは裏腹に
過去にあったDVという体験から、どうしても体が拒絶してしまう・・・。

読み始めて、2ページで登場人物の人物像がわかり、情景が頭に浮かんでくるところはさすがだと思う。
島本さんは、恋愛小説が読みたくて読んでいる読み手の、求めている物がわかっている気がします(笑)
共感できる主人公の心情、ところどころドキドキするような展開、そして切なさ。
この作品も良作でした(^^)