「天使の囀り」 貴志祐介
”北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。
恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。
さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。
アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?
前人未到の恐怖が、あなたを襲う。”
恐怖というのか・・・怖い、というよりも、「おぞましい」という言葉がぴったりな話でした。
息もつかせぬ展開、というのではないですがじわじわときます。
主人公の恋人がアマゾンから帰ってきたとたん、人が変わったようになり、
そして最終的に自殺を遂げるのですね。
死んだ恋人が残してくれたメールによると、アマゾンで飢えをしのぐためにある猿の肉を食べたと。
そして天使の羽音・・・天使の囀りが聞こえるようになり・・・・。
ここまでの文章だとなんのことだかさっぱりわからないですよね^^;
まさかあれが原因だったとは・・・・。
文章で読んでるからまだマシですが、これを映像化したら、さぞかしグロテスクでしょう。
冒頭は学術書を読んでいるようで、ちょっと読みにくかったですね。
全体的にも、生物学だったりそんな話が出てきますので、すんなりとは頭に入ってきません。
これは主人公が謎を追っていくタイプのストーリーだったんですが、
私的には主人公自身が侵されていくほうが好み、読みたかったですね。