こんばんは、美功です。
毎日、クタクタですが、なんとかブログ更新しています。
もうここまで続いてるんだから、意地になってるところもあります。
でもこの時間のない、眠い状況でも、かけてこそ~なのかもしれませんね。
さて、今日はタイトルのように、またも「エンパシー」の話です。
相手の立場になって考える話です。
最初の記事はこちらから↓
「銀河英雄伝説」という小説をご存知でしょうか
私は大好きです。
1982年に出版され、以後ずっとベストセラー。2度のアニメ化、コミックや宝塚歌劇、松坂桃李さん主演の舞台もありました。
学生時代から社会人になったばかりの頃に小説を読み、アニメをみました。
登場人物の中に、アンネローゼという女性がいます。
銀河帝国側の主人公であるラインハルトの姉で容姿端麗。穏やかな人柄で、万事控えめ、家事が得意。
銀河帝国・皇帝の寵姫になっても、その姿勢は変わらずでした。
主人公の人生を変える存在で、理想の女性像。
そもそも小説の中の人物だから当然といえば当然なのですが、人間ができすぎです。
読書しながら、いろんな人に感情移入したり、心情を理解したりしながら読んだりするのですが、アンネローゼはまさに空想上の人物としか思えませんでした。
なので「そんな人いないよ~」と若い頃の私はツッコミを入れざるを得ないわけです。
とくに理解できないと思っていたエピソードの1つに
自分を殺そうとした人物を怒るどころか、許している話があります。
アンネローゼの前に皇帝の寵愛を受けていたベーネミュンデ侯爵夫人は、寵姫の座を奪われたと怨み、アンネローゼを亡き者にしようと画策するのです。
はっきりいって、あきらかに逆恨みなんです。
結果的には未遂に終わりましたし、ベーネミュンデ侯爵夫人は罰せられたのですが、それにしてもそれまでもなんやかんやといやがらせをしていたらしいですし、ひどい目に遭ったと思うのですが
アンネローゼは怒ってないんです。
それどころか、「あの人の悲しみをわかってあげて~」怒りをあらわにする弟・ラインハルトをたしなめたりするのです。
私はこの場面をみて、「自分を殺そうとした(しかも単なる殺してなく、汚名を着せようとまでしている)人物をさらりと許せるなんて~」と驚きつつ、まあ小説だしと思っていたのです。
それから月日が流れて。
私は読んでいた年齢の倍以上になったわけですが、
許せるかどうかは別として、今ならアンネローゼのいうことがわかります。
侯爵夫人は、年端も行かぬうちに、最高権力者の妾になり、ずっとチヤホヤされてきたのだと思います。
それが、ある日突然なくなってしまったのです。
友達もいないでしょうし、唯一の拠り所であったであろう皇帝から見放された状態です。
権力があったからこそ、近づいていた人たちも離れていったでしょう。
価値観が全く違う、立場も環境もまったく違う人物に共感することはとても難しいです。
だけど、こうして年齢を重ね、いろんな人物と出会い、体験を経てみると、アンネローゼの言わんとすることが分かった気がしました。
そして「エンパシー」という言葉に出会い、この話を思い出したのです。
共感したり、同じ気持ちにはなれなくても、
相手の立場をおもいやることをすると世界が変わっていくのだと思います。
若い頃に読んだ本を、時々読み返すと、あの時わからなかったこと、気づかなかったことに気づけることがありますね。
そういう意味でも読書ってやっぱり素晴らしいと思います。
中身の写真を一枚、2段の小説。こんな細かい字。
最近はあまりないですね~
今日も読んでくださりありがとうございました。