「３時か。ん～、、、おやつでも買いに行こうかな
あ、カフェにも寄ろう。
アメリカーノにするか、アイスチョコにするか、、、どうしよｗ」
「、、、何だか急に旅に出たくなって、
行き先も決めずに家を出たのが１０日前、、、
そろそろお金も底をついてきちゃったな
次の停留所で降りなくちゃ、、、」
「、、、近所のカフェにいくつもりだったのに、
何となくこんなところまで来ちゃた。
どういうわけか、ナビが勝手に設定されちゃって、、、
まるでなにかに呼ばれたみたいに、、、」
「降りたのは良いけど、、、
ここ、、、どこ？車どころか、
見渡す限り誰も居ない。
スマホは充電切れちゃってるし、参ったな」
「けど、所持金もないしなぁ…
あーもぅ、とにかくヒッチハイクしかない！
って、あっ！車きた！
とまってく、、、れ、、る、、、かな？？」
「あ"っ！！！YES！！」
「あの、すみません、」
「君、どうしたの？こんなところで何してる？」
「あてのない一人旅をしてたんですけど、
所持金が底をついちゃって、、、
コンビニがないからATMでおろすって訳にもいかなくて、困ってたんです」
「(笑)、そりゃそうだよ。
ここは随分、街から離れてるし、滅多に車も通らないから。
俺が通りかかったのは本当にラッキーだよ
ま、とにかく乗りな。送ってってやる」
「うわ！あざっす！」
「ところで、君の名前は？
俺はチョンユンホ。ユノって呼んでくれ。
1986年２月生まれの32歳だ」
「あぁ、申し遅れました。すみません
僕の名前はチャンミン。シムチャンミンです
1988年生まれで、偶然同じ２月が誕生日」
「へぇ。ねぇ、俺たちどこかで会った？
なんか初めて会った気がしないな」
「そうですね、、、僕もそんな気が、、、
確かにどこかで、、、どこだったかな」
「ところで、君、
あてのない旅って言ってたけど、
なにかきっかけでもあったの？
あぁ、立ち入った事だから、話したくなければスルーして」
「あ、、、えぇ、その、それなりに理由はあるんですけど、、、
家を飛び出しちゃったんです。
まぁ、一人暮らしなんで、
家族は何とも思ってないんですけど(笑)、それで、
とりあえず電車に乗って"あつない"っていう駅で降りたんです」
「あーーー！！あつない！！
もしかしてそこで君と出逢ってたのかも！
何日か前に俺、そこから電車に乗ったんだよ」
「ちょっと前に知人からアンティークカメラを貰ってさ、
ローカル線の電車でも撮ってみようと思ったんだよね」
「もしかしたらそこで、
君を見掛けたのかもしれないな」
「あぁ、、、そういえば、
なんかめっちゃカッコいい男の人が居るなぁと思ってた。
他には誰も居なかったから目に入って、、、
どこに行くのか気になってたけど、
あれ、ユノさんだったんだ」
「おっ。言うねぇ～(笑)
これも何かの縁かもな
そうだ。旅は道連れって言うし、一緒にどう？
俺ちょうどヒマなんだよ」
「(笑)、それはすごく楽しそうです」
「じゃ、決定(笑)」
つづく
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