ホミン小説Snowy prince・29「真実」 | 東方神起小説 Lily♡ホミンの香り

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ユノとチャンミンがいる限り
みんなと一緒に「We are T!」





Snowy prince・29「真実」





公爵は、母がこの王国を去った理由を
唯一知る人だ。

僕は今までずっとずっと、
母は父と僕を捨てて出て行ったとばかり思っていた。

ユノと出逢わなかったら、
真実に気付く事は無かったのかもしれない。
母が導いてくれたのだから、明らかにするべき時なのだと思う。


「公爵。僕は母親の温もりを知らない。母の声や顔でさえ記憶にない。、、、お母さんと一緒に居る子供たちを見て、どんなに羨ましかったか。」

「、、、分かっています。私も、胸が張り裂ける思いでおりました。」

「白々しい事言うなよ!自分が追い出したんだろ!」


公爵に対して、今の僕は腹が立つというよりも、
裏切られ続けていた、という寂しさでいっぱいだ。
強い言葉で罵るのは簡単かもしれないけれど、
そんな気にはなれないでいた。


そしてミノは、予想だにしなかった現実と葛藤し、
悲痛な顔で公爵を責め立て、苛立っている。

ユノはただ一人冷静沈着に、
公爵が自ら告白し、全てを明らかにするように促した。


「城の中で唯一、女王の存在を認めていたあなたが、わが身を守るためだけに追放したとは考えにくい。、、、公爵。もぅ隠し事は無しだ。あなたは女王に手紙を出したことがありますよね。」

「、、、そこまでご存知なのですか。」

「ここに、、、。これ、あなたがお書きになったものでしょう?一連の出来事の全容が書いてある。女王はこれを、誰にも見つからないように保管していた。」


ユノが差し出した古い手紙を受け取ると、
公爵はぽたりと、涙を落とした。


「これは、、、良心の呵責に苛まれ、黙っている事など限界だった私が、女王に全てを暴露した身勝手な手紙に過ぎない。女王が隠していたのは、万が一誰かの目に触れると、私や私の家族が危険に晒されると懸念しての事でしょう、、、」

「母を王国から追放した理由。ちゃんと話して。」

「とうにお分かりでしょうが、王族の方々は皆、とかく人間を嫌っております。、、、人間だけではなく国民の事でさえも、低俗な者と過小評価し、嘲りの対象としているのです。」

「そんな、、、」

「直系の王、つまり、シム家ではそんな事はあり得なかった。代々、愛に溢れたお優しい方ばかり。人間との共存をも望まれてきた。、、、けれど、あのように冷酷な王族の方々がそんな事を許すはずはありません。、、、裏では常に、女王に嫌がらせを繰り返していたのです。」

「あなたは唯一、女王の状況を把握し、励ましていたのですね。」


「励みになっていたかどうかは分かりません、、、。王子が、、、つまりチャンミン様がお産まれになった時、これで全てが変わると期待していましたが、とんでもなかった。」

「僕が産まれたから、、、ひどくなったんだね、、、」


公爵は、天井に向かって大きな深呼吸をし、
ゆっくりと僕へと向き直って
静かな声で話を続けた。


欲に駆られた王族たちは、
王女ではなく王子が産まれた瞬間、継承順位が決定的に下がり焦った。
莫大な財産と特別な力を奪い取るためには、
シム王一家を全滅させるしかないと考え、亡き者にする計画を立てたのだ。

まず、一番めの標的となったのは女王。

王に万が一の事があれば、財産は全て女王の物になる。
人間なんかに取られてなるものか、と王族は騒めいた。


そんな王族たちの企みを知った公爵は、
シム王一家に直接手を下す役を買って出たのだ。


「、、、なんでだよ、親父、、、なんで、、」

「代々、王に一番近い立場にいるのが公爵。王に怪しまれることなく実行できる、、、逆に、王を守る事が出来るのも公爵だから。、、、ですよね?」

「えぇ。、、、真っ先に女王を消せ、と命令されましたが、私はせめて産後2年間は待ってくれ、と頼みました。」

「、、、2年?どうして?」

「医者としての推測だけど、、、乳の出る間、って事じゃないかな。違いますか?」

「仰る通りです。だから出来るだけ長く、と願っておりましたが、、、。2年は持たなかった。王族達は苛立ち、いよいよ自分たちが直接手を下すと言い始めた。」

「そしてあなたは究極の選択に迫られた。、、、王とチャンミン、そして女王の命を守るためにどうすればいいか、、、」

「そうか、、、。母を殺めたことにして、実はこっそりと人間界へ逃がしてくれたのか。追放なんかじゃなくて、、」


「あの、、、ひとつ疑問なんだけど、あの宝石は御守りとして作られたのでしょう?それならば、女王が命を狙われても、宝石の力によって守られるのでは?」

「御守り、というわけではないのです。この王国にある各々の"能力"が封じ込められているのです。たとえば、私達のように植物を操ったり、または風や水や火を操る力を。、、、そして、もうひとつ、重要な意味があるのです。王族たちも気付いていない、最も重要な意味が。」






つづく





゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ 



㌧ばんわ(*´ω`*)


文字数が多くてごめんなさい。

真実の告白ですので、「説明」なわけで、、、
中々、思ってた以上にややこしくてw


なので、今日は「リリたんの日常コーナー」、、、

いゃ、


リリたんのズッコケ日記←ダサいネーミング


はナシ!にしましょう。








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