(再)ヒョンとぼく・5 | 東方神起小説 Lily♡ホミンの香り

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ユノとチャンミンがいる限り
みんなと一緒に「We are T!」

※このお話は約一年前に書いた連載なのですが、
IEからChromeに変更したら余白がおかしなことになっていてめっちゃ読みにくいな、と感じたので、
少し内容も手直しもしつつ、読みやすいようにして再アップしました。

・これから毎日、同じように(少しだけ)手直しを加えて再アップしていきます。

よろしくお願いしまーす(*´▽`*)









“ヒョンとぼく⑤”





窒息してしまいそうな、長い一日だった。

今日ほどユノと離れるのが辛い日はない。

以前は仕事から帰ってきても、家でもずっと一緒だったから、
なにかあってもすぐに話し合って、
それこそ、例え大喧嘩に発展しても言いたいことが伝えられたから、すぐに解決できた。

僕が不安な時はベッドに入ってからもずっと、
眠りにつくまで抱きしめてくれたり、
ヒョンとの関係に不安になる事なんてなかったのに。


ユノに逢いたい、、、


久しぶりに帰る僕の部屋はカーテンが閉め切られたまま、
空気もぬるく、全体がぼんやりと見えて、
まるで今の僕の心境を表わしているようで、
何だか胸が苦しくなってくる。


『ふぅ、、、さぁ、、荷物を解いて片付けなくちゃ、、、』

ジッとしていると良くないことばかり考えてしまうから、
僕はひと息入れる事もしないで、このまま動いていることにした。



以前テレビで暴露しちゃったからファンのみんなも承知のように、
僕の旅行カバンの中には、洋服はもちろんのこと、
雑誌だったりお裁縫道具だったり、
カメラとか薬も入ってるし、ワインのオープナーまで一通り入ってる。

それをまた全て元の場所に戻すのは結構な手間がかかるけど、
余計な事を考えたくない時には、この作業が一番良い。


片付けを始めて一番最初に手に取ったのは、
LAで購入した、ひとつの小箱、、、

『、、、これ、、、どこにしまっておこうかな、、』

何も考えずにできる単純作業、のはずなのに、
今日は最初っからこの『小箱』のお陰で躓いてしまった。


それでもその後数十分かけて全ての荷物を片付けたけど、
それでもまだ気持ちが落ち着かない。


『あ~、、、ダメだな。結局ぼくは、ユンホのことばかり考えてる。、、、電話、、、、ううん、だめだ。さっき別れたばかりだし。』

そんな独り言を言ってしまう自分がカッコ悪く思えて、
そんな気分を取っ払うように髪の毛をクシャクシャにした。

けど、そんな事で簡単にスッキリ出来れば苦労しない。

僕は次の手段として、
とりあえずお風呂にでも入ってリラックスを図ることにした。


頭から勢いよくシャワーを浴びていると、
ライブ終了後に戻ったホテルで、
あのマネージメントの女性が、バスエッセンスを手渡してくれた事を思い出した。

その香りはラベンダーで、リラックス効果があるから、使ってみて、って。

『こんな気分の時に使うといいのかな、、、それにしても、あの女性って一体、、、ん、まぁ、いいや。とにかく使ってみましょう。』

僕は彼女から貰ったエッセンスをバスタブに注いだ。

『ふぅ~ん、ラベンダーってこんな香りなんだ。結構良い香りだな、、、』

ゆっくりとお湯につかりながら、
リラックス効果があるなら、、、と、
深呼吸をして吸い込んだ。

とはいえ、

目を閉じてジッとしていると、ユノが僕に向けた鋭い視線や、
ユノが言ったとは思えないような言葉を思い出して胸がチクリと痛くなる。


結局僕は早々と風呂からあがって、
洗面所の鏡をみると、ふと、自分の唇に目が行った。

ついさっき、ユノに塞がれた唇、、、

ユノを思い出して、人差し指で唇をなぞった。


『、、、ユンホ。』



その後、食事をしていても、
たまっていたDVDを観ていても、
ずっとずっとユノの不機嫌の理由を考えたけど、
僕には思い当たることがない。

確かに、僕はあの彼女と一緒に居ることが多かった。
なぜなら、ある程度の英会話は出来ても、
ネイティブな会話となると、それはやっぱり無理だから。
彼女は通訳として、僕とともに行動することが必然的に多くなっていた。



『それにしても、一番気になるのはマネージャーの言葉だよ。まだ知らなくていい?何も決まってない?、、、それっていったい、どういうこと?』

あ~、だめだ、だめだ。

もぅ我慢できない。

『ユノヒョンに電話しよう。正直、すっごく怖いけど。このままじゃお互いに良くない。』


僕は勢いに任せて、ユノに電話をかけた。
本当は緊張して、心臓が飛び出そうだ。


『出てくれると良いんだけどな、、、』

呼び出しの音が、果てしなく長く感じて、
あと1回鳴って出なかったら切ろうと思いながら、
何度も『あと1コール』を繰り返した。

8回目のコールのあと、本当にもぅ切ってしまおうとした時だ。

『、、、、、、もしもし』

いつもより低いトーンで、ようやくユノが応答した。

『あ、、、ぇっと、、、ユノヒョン、、、よかった。出てくれて、、、』

『、、、、、なんか用?』

『なんか、って。もちろんありますよ!今日、、、今日のこと、、、、、』

『あぁ、、、』


そのまま会話が途切れ、しばらく沈黙が続いたけど、このままじゃ埒が明かない。
いきなり核心を突くのもどうかと思ったけど、
廻りくどいことをしたって時間の無駄だと思い、
前置きは一切言わずに本題を振った。

『あの、、、ユノヒョン。今日、マネージャーから少し聞いたんだけど、、、LAで僕たちがお世話になった女性スタッフが居たでしょ?』


『、、、あぁ。』

『ユノヒョンの不機嫌と、あの言葉の理由には、、、その、、、彼女が関係してるの?』

『、、、関係ないとは言えない。けど、それはお前に関わることだから、、、。オレは、これ以上は話せない。』



ユノもマネージャーと同じように、僕には隠すんだね、、、。



『、、、ねぇ、ユノヒョン。これからそっちへ行っていい?ぼく、このままじゃ眠れないよ。』

『ダメだ。』

『どうして?』

『お前のためだよ!!』



ぼくのため?

ぼくの、、、、、



一体どういう事かまだ分からないけど、
とりあえずユノが、
“僕を想ってくれてる”ってことだけはわかった。

そうだ、、、

どんな時でも、ユノヒョンは僕を一番に考えてくれている。

そんな事わかりきってるのに、
どうして僕は不安になったりしたんだろぅ、、、


『ユンホ。ダメって言われたって、僕はこれからそっちに行くから。今すぐに。』

『ダメだ!』

『止めたって無駄だよ。』

『だから!!、、、、、ったく、、。オレがそっちに行くから。大人しく待ってろ。』






つづく



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