・これから毎日、同じように手直しを加えて再アップしていきます。
よろしくお願いしまーす(*´▽`*)
Lily
“ヒョンとぼく①
僕たちは今日、韓国に帰国するために飛行機に搭乗した。
もちろん、僕とユノは隣同士の席だ。
でも、、、
今日のユノヒョンは何だか無口で、、、
疲れているのは当然だけど、表情もなんとなく暗い。
今朝までは普通だったんだけど、、、
少し、、、気になる。
「ヒョン、何か飲み物でも貰いましょうか?」
少し緊張しながら話しかけてみた。
ユノはiPodを聴いてたけれど、僕の問いかけに気付いてイヤホンを外し、
サングラスの横からチラリと不機嫌そうな目をのぞかせた。
『いらない。』
一応返事をしてくれたけど、いつもと違って極端に愛想がない。
ユノは一旦外していたイヤホンを再び耳にはめ、
目をつむり、腕をくんだ。
『ふぅ~ん。要するに、ほっといてくれ、ってことですね。、、、はいはい、わかりました。』
僕は小さな溜め息をついて独り言のようにつぶやいた。
とは言うものの、僕はそんなユノの変化の理由を知りたくて、
しばらく考えてみたけれど、決定的に思い当たることがなく、
“さすがのユノも疲れてるんだよね。”という結論に至った。
でも、そんな即興で作った、絶対に間違ってるであろう理由に、
そう簡単に納得出来るはずもなく、
すっかり見慣れた空の景色をぼーっと眺めて居た。
そのうち、読みかけの本があったことを思い出し、
小さな文庫本をバッグから取り出した。
暫くそうして本を読んでいると、
不意にユノが空いている方の僕の手を握ってきた。
『、、、ん?』
驚いてユノの方を振り向いたけれど、見た感じはさっきと同じ。
ポーズも変わらないし、目も瞑ったままだ。
僕はユノの耳元に顔を近付けて、小さな声で言った。
『、、、ね、ユノヒョン。起きてるの?一体どうしたんです?、、、その、、、誰かに見られちゃいますよ?』
するとユノはサングラスの奥からジロリと僕を睨み、
一度、ギュッと握りしめてからゆっくりとその手を離し、背中を向けた。
そんな態度をとられたら、
なんとなく悪いことをしたような、、、後味の悪い気分。
向こうを向いてるユノの顔も見えず、起きてるのか寝てるのかすら伺えない。
僕もなんだか本の続きを読む気にもならず、シートに体を預けて目を閉じた。
そのうち僕も疲れが出てきたようで、いつしかトロトロと眠り込んでいた。
『チャンミナ。起きろ。もうすぐ着くぞ。』
僕はずいぶん深い眠りに入っていたらしく、
ユノが僕の体を軽く揺すって起こしてくれた。
もぅ機嫌は治ったのかな、、、?
『あの、、、ユノヒョン。さっきは少し調子悪そうだったけど、どう?少しは良くなりましたか?』
、、、僕の質問には答えない。
あぁ、そうか。
iPodもつけたままだし(音楽が流れてるかどうかは分からないけど)
とにかく、あの表情からするとまだ調子良くなさそうだな。
僕はそんな風に、自分を納得させるしかない状態だった。
そして、僕たちは仁川空港に到着し、迎えの車に乗り込んだ。
移動の車でも当然、僕とユノは並んで後部座席に座るんだけど、
明らかにユノの顔が、さっきよりも更に不機嫌そうになってるのは明確。
正直僕はもぅ息がつまりそうだった。
車内ではスタッフさんと僕は普通に喋ってたけど、
ユノはシートに深く腰掛けて体重を預け、
両手はポケットに入れて窓の外をジッと眺めたまま。
何もしゃべらないし、相槌ちすら打とうとはしない。
それどころか、
『悪いけど、二人とも少し静かにしてくれないか。』
と、明らかに機嫌悪そうな一言を放った。
僕は、スタッフさんに悪くて、
『あ、ぇと、、、ヒョン、向こうを出る時からちょっと調子悪いみたいで、、、すみません。』と謝っておいた。
それからユノに、
『ヒョン、気付かなくてごめん、、、』
と言ったが、ユノは小さな咳払いをひとつしただけで、
僕の顔を見ようとはしなかった。
それにしてもユノヒョン、今日は一体どうしたんだろう。
僕がなにか、、、
したのかな、、、
---続く---
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