マイヤ・プリセツカヤの生誕100周年の記念公演が、ロシアで行われたそうです。
伝説のバレリーナのプリセツカヤの名前を知らないバレエファンは少ないかと思いますが、私は動画で少し観た程度なので、自伝の『闘う白鳥』のイメージの方が強くあります。
代名詞とも言える「瀕死の白鳥」は、ミハイル・フォーキンがアンナ・パヴロワのために振付けたもので、パヴロワの死後20年間、プリセツカヤが違う振付で踊るまで誰も踊ることがなかったそうです。
パヴロワが亡くなった時、出演を予定されていた公演は通常通り行われ、誰もいない舞台で「瀕死の白鳥」の曲が流され、パヴロワがいつも踊っていた軌跡をたどるようにスポットライトが照らされたそうです。
「瀕死の白鳥」は、昨年の夏亡くなった友人が「いつか踊るのが夢」だと語っていた演目なので、このエピソードを読んで涙がこぼれました。
私が「四羽の白鳥」を上手く踊れず悩んでいた時は、他県からすぐに飛んで来てくれて、「私がどれだけ羨ましく思っているかわかる?」と激励してくれました。
友人の最後の舞台はオデットのヴァリエーションでした。夢だった「瀕死の白鳥」を踊る姿を観たかったです。