『国宝(下)花道篇』吉田修一
未読の方や、映画を観る予定の方がいらっしゃると思うので、詳しい感想を書くことは控えますが、少し内容に触れますので、ご注意ください。
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「青春篇」は、枝葉が多すぎるように感じて、あまり面白くなかったのですが、「花道篇」は一気にストーリーが動き始めました。
読み始める前は、二人のライバル関係がメインの話だと思っていたのですが、それだけに留まらない役者としての壮絶な生き様の物語でした。
そして、ラスト!
映画の予告だけでは想像もつかない鮮烈なものでした。
暴力シーンが多いですし、成功と転落の繰り返しで読者の期待を裏切り、感動に冷や水を浴びせるようなストーリー展開が重すぎますが、圧倒させられる凄い小説であることは間違いありません。
歌舞伎の場面は、映像が浮かび上がるような美しさで、描写されていました。
読み終わって、玉三郎さんの「阿古屋」を観たいと思いました。
