「べらぼう」で、瀬川と鳥山検校が愛する人を想い「身を引く」という選択をしていました。


「身を引く」ですぐに思い浮かぶのは、『椿姫』です。マルグリットも高級娼婦なので、瀬川と境遇も重なります。

ただ、ひたすらやるせなく哀しい『椿姫』の物語と異なるのは、瀬川が一人で自らの意思で選んだということです。切ないけれど、そこには潔い清々しさがありました。


『オペラ座の怪人』のファントムもまた、鳥山検校のように「身を引く」ことで、愛の深さを示しています。


4つの「身を引く」にあるのは、愛する人の幸せを願う想いです。

瀬川と鳥山検校は、これから歩む道で新しい幸せを見つけて欲しいと願っています。