昨年の「光る君へ」は楽しみつつも、厳しい目で観ている部分もあったけど、今年の「べらぼう」はドラマとして穏やかに楽しんでいます。
だけど、昨日の新之助の
「李白の「静夜思」のごときだな。蔦重の吉原への思いは」
のセリフに、えっ!?となりました。
牀前看月光
疑是地上霜
擧頭望山月
低頭思故郷
「静夜思」は、故郷を懐かしんで感慨にふけっている詩ですよね?
吉原を盛り上げようと奮闘している蔦重を例えるのに似つかわしいかな?
まあそれはさておき、漢詩の会話がさらっとできるなんて、茶屋の養子の蔦重も、丁稚の仕事だけでなく、かなりしっかり教育を受けているということですよね!
江戸時代は寺子屋の普及が大きな役割を果たし、識字率が世界一だったと言われています。
寺子屋では「論語」も教えていたそうです。
武士と農民、江戸市中と地方ではかなり違うとは思いますが、「瓦版」や「貸本業」などがあることから見て、江戸町民の識字率はかなり高そうです。
「べらぼう」でも、女郎たちが蔦重の持ってくる「貸本」を楽しみにしている場面が描かれています。
妓楼では、女郎たちに習字や読み書きの教育をしていたので、識字率はほぼ100%だったそうです。
禿から育てた高級花魁に高い教養を身につけさせたことは知っていたけど、全員とは知りませんでした。
昨日は、大文字屋の秘蔵っ子「かをり」が登場していました。「蔦重~」と無邪気に抱きつく様子が可愛かったけど、後に伝説の花魁「誰袖」になるそうです。
禿の頃から、書道、和歌、茶道、舞踊、琴、三味線、囲碁、将棋などの教養や芸事を仕込んで大事に育てている最中だから、「遣り手婆」の警戒も厳しくなるわけです。
かをりちゃんや花の井のところの禿ちゃん達のお勉強場面も観てみたいけど、あるかな?