「青本」がつまらない、古臭いと花の井や次郎兵衛に言われた蔦重は、江戸っ子が楽しめる活きのいい話を作ろうと鱗形屋に提案しました。


「青本」は、昔からある話に挿し絵を入れた漫画のようなもので、大人向けの娯楽本。

「赤本」は、子供向けの絵本。


「キンキン」という当世風の装いをした「金々野郎」を主人公に、店の金をちょろまかす悪い手代「源四郎」を登場させるというアイデアを二人で夢中になって話す様子が楽しかったです。


鱗形屋が『早引節用集』の偽板づくりをしていることを知ってしまった蔦重は、告げ口しないで成り行きに任せることを選びます。
ここで、長谷川様がカッコよくなって再登場し、鱗形屋は捕らえられました。

「カモ平」改め「鬼平」に「濡れ手に粟」「棚からぼた餅」の「粟餅」を渡された蔦重。

「粟餅」と言えば、恋川春町の黄表紙『金々先生栄花夢』!最初の新しい本作りの話に見事につながりました。


江戸城では、松平武元が莫大な費用がかかる日光社参を提案し、意次は家治に反対意見を訴えますが、聞き入れられません。

意次の家柄の低さを揶揄する武元を、意次は「高家吉良」に例え皮肉っていました。

視聴者に「松の廊下刃傷事件」を思い出させた後に登場したのが、旗本の佐野政言!後の意知刺殺事件の張本人ではないですか!


伏線をいっぱい作って、繋げていく脚本の上手さにいつも感心しています。