宋から持って来た品の中に、「テンの毛皮」があることを周明がまひろに話していて、末摘花が黒貂の毛皮を羽織っていたことが思い浮かびました。


ドラマで宋人達が滞在している「松原客館」は、元々は渤海国からの使節を迎えるための施設で、朝廷への献上品の中に毛皮があったそうです。


初めて『源氏物語』を読んだ高校生の時は、「黒貂の皮衣」がよくわからず、もっさりした古い毛皮を重苦しく着ているイメージでした。

末摘花が身につけていたのは、おそらく故父宮のもので、若い女性が身につけるのは相応しくないものだったようですが、黒貂の毛皮といえば、最高級品であるロシアンセーブルでしょうか!?

紫式部は、末摘花が身分は高いが、今は没落していることを、この「黒貂の皮衣」により表しているのだと思われます。

もしかしたら、越前で渤海国からの献上品の話を聞いたのかもしれませんね。



今回は、一条天皇女御の藤原元子と東宮妃の藤原娍子が登場しました。


定子中宮の妹の原子東宮妃の存在はまる無視したのに、ここであえて登場するということは、NHK大河やるんですかね~?


元子女御の話は気の毒過ぎて、あまり観たくないです。

面白おかしく話題にする当時の人々の反応が、酷すぎて嫌なんです!

ドラマでするのなら、きちんと同情心を持って描いて欲しいと思っています。


藤原娍子は、一帝二后ですね。

道隆が定子を無理矢理中宮にしたのを、道長が利用して彰子を中宮にして、それをそのまま三条天皇に利用されるというまさに因果応報な話です。



道長の恋バナに、

「道長を捨てるって、どんな女なの?」

と生き生きする女院詮子が可愛かったです。


その道長を捨てた女は、越前でプロポーズされていました!