前回興味を持った『新楽府』をまひろは早速書き写していました。
ドラマのオリジナルになりますが、まひろは清少納言に連れられ、中宮定子への謁見が叶います。
宮中の渡り廊下の鋲の嫌がらせは、「桐壺」の巻のオマージュですね!
まひろと清少納言の十二単の長く引いた裳が涼やかで美しかったです。
一条天皇の突然のお渡りがあり、定子とともに奥に入ってしまいます。
すぐに戻るという清少納言と戸惑うまひろ。
『枕草子』のエピソードで、定子の妹原子が東宮に入内した頃、中関白家が揃っているところに、帝が訪れて、定子と二人で御帳台に入るのを道隆が喜ぶというあからさまな描写があります。
この後も帝と東宮がそれぞれの妃へ文を送っており、これは愛情というよりも、実家に対して大切にしているというアピールだったのではないかと思われます。
さて、ドラマに戻り、思いがけなく一条天皇に意見を述べる機会を得たまひろは、中国の「科挙」のことを伝え、『新楽府』の一節
高者 未だ必ずしも賢ならず
下者 未だ必ずしも愚ならず
を口にします。
一条天皇も「身分の高い低いでは、賢者か愚者かは計れないな」と苦笑しました。
夢を語るまひろに、中宮は「言葉が過ぎる」と嗜めましたが、その後、一条天皇は道長に「男だったら登用したい」と語り、強い印象を残した様子でした。
再会は、彰子への出仕後ですね。
どのような会話が交わされるのか、楽しみです。