「虎に翼」を観ていて、寅子たちに野次を飛ばしたり、揶揄したりする男子学生達に

大学生ですよね?

小学生ではないですよね?

と聞きたくなりました。


ドラマとしてわかりやすい設定にしているのでしょうが、戦前の大学生は、良くも悪くもエリートとしてのプライドが高かったたはずなので、それぞれの性格はどうであれ、人前でこんな露骨な言動はしないのではないかと思います。


この男子学生達の設定を想像すると、裕福な家庭のドラ息子が、優秀な学生達について行けず、弁護士や裁判官になれる見込みもすでになく、落第の危機にさらされている鬱屈を、女子学生達で晴らしているというところでしょうか。


これから寅子達が立ち向かう偏見や差別は、こんなわかりやすく幼稚なものではなく、もっと根深い困難なものになるかと思います。


2016年の大統領選に破れたヒラリー・クリントン氏が「ガラスの天井」と表現しましたが、この時代の天井はガラスのように空が見えるようなものですらありませんでした。

今私達が持っている権利は、過去の女性達が分厚い天井を一つずつ打ち破って得たものであることを忘れてはならないと思いました。