「五節の舞姫」の場面がとても美しく幻想的でした。
まひろが、花山天皇への入内を避けたい倫子の代わりとして舞姫になりました。
実際にこの時代は、高貴な姫君が人前で顔を見せることはなくなっていたので、『源氏物語』の第21帖「少女」において、源氏が腹心の乳母子である惟光の娘を舞姫としたように、上級貴族が衣装を用意した舞姫を差し出すことになっていたようです。
倫子やまひろ達の勉強会は、『竹取物語』についてでした。
『源氏物語』第17帖「絵合」で、「物語の出で来はじめの祖なる竹取の翁」として登場することから、『竹取物語』が日本最古の物語として認識されたようです。
「絵合」では、梅壺女御と弘徽殿女御が、父親達(源氏と頭中将)によって用意された絵巻物で優劣を競うのですが、それぞれのかぐや姫への感想が興味深いものとなっています。
「光る君へ」では、まひろが身分の高さに動かされないかぐや姫を格好いいと発言してしまいます。倫子は自分が左大臣の娘であることを忘れていないかとチクッと刺して、空気が凍りかけたところで、すぐにまた「戯れ言」と和かに笑ってみせます。
空気を読めないまひろに対し、倫子が一枚も二枚も上手で、今後の二人の力関係がこのまま続いていくかと思わせられます。
前回、女房達を疑った実資が「無礼」と嫌われて冷や汗をかいている様子が可笑しかったのですが、今回も女房達の波のようなひそひそ陰口が恐くもあり可笑しくもありで、これもこのドラマでの毎回の一つの楽しみになりそうです。
父にもっとドラマを楽しんで欲しくて、先日購入しました。
