「どうする家康」は、現代の価値観を戦国時代に持ち込むのは違うんじゃないかと思いながら観ているのですが、昨日のお市の方の立場については、半分納得でした。
家康との関係については、
竹千代が人質として織田家にいたのは幼少期の2年のみなので、お市と接点があったという設定はかなり無理があると思います。
信長の死後、お市の方が柴田勝家と再婚したのは、織田家存続のためだったという視点には賛成です。
小谷城落城の時は、同盟関係が破れた以上、お市の方が織田家に戻るのは当然でした。
後の世では、千姫が大阪夏の陣で、大阪城から一人逃げ延びたことへの非難があるけれど、こちらも豊臣と徳川の敵対関係となった段階で、千姫が徳川に戻るのは自然なことです。
賤ヶ岳の戦いは、柴田勝家対羽柴秀吉という以上に、織田家の政権維持がかかっていたと考えます。
それが故に、お市の方が、北ノ庄落城に際して、城と運命を共にしたのではないでしょうか。
浅井三姉妹については、お市の方が書状を託すことにより、浅井の遺児や柴田の義娘ではなく、織田信長の姪であり、秀吉にとっては主筋に当たるという立場を明確にしたのだと思います。
時代により価値観も常識も異なるので、現代風の人情話にしてしまうのは、ちょっと興醒めです。
大河らしい骨太の物語を期待しています。