現在、東京バレエ団の「くるみ割り人形」が期間限定配信されています。
2022年12月23日の西宮公演です。
東京バレエ団による演目は、生舞台でも鑑賞したことがあるけど、全幕ものを観るのは初めてでした。
「くるみ割り人形」については、いろいろなバレエ団のものを観ているけど、それぞれ特色があって、一つとして同じものはありません。
今回の東京バレエ団は、レフ・イワーノフ及びワシーリー・ワイノーネンに基づく斎藤友佳理芸術監督の演出によるものだそうで、どのような舞台になるのか、とても楽しみでした。
秋山瑛さんがマーシャ役をされているのですが、第1幕では本物の少女としか思えない可愛らしさで、子役を使っているのかと錯覚するほどでした。
柄本弾さんのドロッセルマイヤーも、言われないとわからないくらいで、こんな役も演じられるのかと驚きました。
コロンビ-ヌ、ウッデンドール、ピエロが全幕を通して案内人になっているので、コミカルで楽しい雰囲気があります。
12月のくるみは、小さい子どもさんもたくさん鑑賞されると思うので、喜ばれると思いました。
第2幕の巨大ツリーの中に窓があって、次に踊るダンサー達が顔をのぞかせるのも、楽しい演出だと思いました。
一番印象的だったのが花のワルツで、まるで舞踏会を観ているような美しさでした。
ロマンチックチュチュが、ピンクではなく白色だったのですが、リフトされたり、ジュッテアントルラッセをするたびにふわりと揺れて広がる様子が夢のようでした。
マーシャが、クラチュチュに着替えて踊るグランパドドゥは軽やかなのに、ポーズの一つ一つが目に焼き付く印象的なものでした。
見慣れているはずの「金平糖の踊り」も流れの中に溶け込んでいて、違う踊りを観ているようでした。
秋山瑛さんを意識して観るのは初めてだったので、他の役を演じるのを観てみたいと思いました。
王子役の宮川新大さんとともに、注目の若手プリンシパルだそうです。
コロナ禍以降、各バレエ団が動画配信してくださるので、地方在住のバレエファンには、本当にありがたいことです。