映画『大河への道』を観ました。
落語家の立川志の輔さんの新作落語「大河への道 伊能忠敬物語」を映画化したものです。
出演者がそれぞれ現代と200年前の人物を一人二役で演じています。
千葉県香取市役所で、郷土の偉人である伊能忠敬を主人公にした大河ドラマで観光促進をしようと、プロジェクトが立ち上がります。しかし、脚本作りの最中に、伊能忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていた事実が発覚してしまいます。
伊能忠敬は17年をかけて日本全国を測量し、『大日本沿海輿地全図』を完成させ、国土の正確な姿を明らかにした人物と習っていたので、ドラマ内の登場人物同様に驚きました。
思わずDVDを一旦止めて調べたら、1818年に死去しており、地図の完成は1821年でした。知りませんでした。
物語の舞台は200年前となり、伊能忠敬の遺志を継いだ弟子たちにより死が隠され、地図完成への物語が始まります。
ここから内容に少し触れます。
まだ映画を観られていない方はご注意ください。
伊能チームの「歩いて測る」測量の様子や、地図作成の様子を見て、これだけ地道で根気のいる作業を長年続けた情熱と精神力に感嘆しました。
物語は、涙あり笑いありで展開しますが、将軍家斉に主人公高橋景保が完成した日本地図を披露するシーンは圧巻でした。
想像もしていなかった日本地図のスケールの大きさに圧倒されました。初めて自分が治める国を見た将軍の感動が伝わって来て、その後の二人の会話に涙が零れました。
物語は再び現代に戻り、「そう来たか!」とまたまた予想外の展開があります。
見応えのある良い映画でした。