映画『マイ・フェア・レディ』を観ました。
『ローマの休日』はDVDを持っているので何回も観たけど、『マイ・フェア・レディ』は大昔に観たきりでした。
ストーリーや印象的な場面は記憶に残っているものの、かなり忘れていたので、新鮮な気持ちで楽しめました。
美しい衣装を次々に身につけたオードリー・ヘプバーンを見られる魅力的な作品です。
ミュージカルで主役を演じていたジュリー・アンドリュースとの間に凝りを残した配役であったそうですが、オードリーの美貌がこの映画をより輝かせることになったと思います。
オードリーは、歌が吹き替えになったことに不満を持っていたそうですが、コミカルな演技から気品に満ちた美しさまで、女優としてのたくさんの表情を見ることができる彼女の代表作です。
『マイ・フェア・レディ』といえば、オードリーのアスコットでの帽子と衣装が、一番に思い浮かぶかと思います。
この場面は、登場人物達による統一性のあるモノトーンの装いが、舞台上のような演出になっていて、とても印象的です。
オードリー演じるイライザが、わざとらしくも何とか品よく振る舞っていたのに、まさに馬脚を表してしまうユーモラスなシーンでもあります。
その後の、舞踏会の場面は、完全な淑女としての品格を身につけたイライザの美しさに目を奪われます。
『マイ・フェア・レディ』の原作は、ジョージ・バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』です。
映画の終盤で、
「レディと花売りとの違いは、どう振る舞うかでなく、どう扱われるかです」
「花売りとして扱われると花売りになり、レディとして扱われると、レディになる」
と、イライザに「ピグマリオン効果」について語らせていて、とても興味深く感じました。
約3時間の長い映画なので、2日かけてゆっくり楽しみました。
特典映像にオードリーの歌声が収録されています。
