いつまでも心に残っている本です。


『太陽の子』 灰谷健次郎 著


私が初めて読んだのは、大学生の時でした。
これが児童書であることに、驚きました。 

主人公のふうちゃんは、12歳の少女です。
大人達が語りたがらない辛く苦しい記憶。
なぜお父さんの心の中の戦争は終わらないのか。
目を背けたくなるような惨さに、嘔吐しながらもなお向き合うふうちゃん。

「知らなければならないことを、知らないで過ごしてしまうような勇気のない人間に、わたしはなりたくありません。」
ふうちゃんの言葉が、胸を打ちます。