映画「赤い靴」を観ました。
ストーリーも主役のモイラ・シアラーも知っているので、日曜洋画劇場あたりで観ていると思い込んでいました。
(「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」で有名な淀川長治さん解説の日曜日洋画劇場をよく観ていました。)
でも、どうやら初めてだったみたいです。
モイラ・シアラーを初めて知ったのは、『アラベスク』だったと思います。
記憶の中の顔より可愛らしい雰囲気で、登場シーンや途中の古城みたいなところの長い外階段を登るシーンは、ティアラ付きのドレス姿がよく似合っていて、プリンセスのようでした。
ストーリーは、本来あるべき経緯説明がなく展開していくので、詳しいあらすじを読んでおいて良かったです。
バレエ団の団長レルモントフは、バレエ・リュスのセルゲイ・ディアギレフがモデルになっています。
ディアギレフは、女性と恋愛関係になったニジンスキーや男性ダンサー達を次々と解雇しました。
その話に基づいて、レルモントフの恋愛と芸術の両立は不可能というポリシーが映画の大きなテーマとなっています。
「白鳥の湖」や「ジゼル」やレッスンの様子に、昔のバレエの世界を見られて興味深く感じました。
劇中バレエとしての「赤い靴」には、かなり長い時間が費やされています。
背景やキャラクターや振付が面白くて、映像効果も上手く使っていて、これだけを観てもバレエの演目として楽しめます。
一夜開けた後、ヴィッキーはプリマとなり、いろいろな演目が踊ります。
「コッペリア」が可愛くて、とても似合っていました。
バレエ界にセンセーショナルな旋風を巻き起こしたバレエ・リュスの当時の様子を彷彿とさせられました。
若い作曲家クラスターと恋に落ちるヴィッキー。
選択を迫るレルモントフに、一度はクラスターを選びますが、踊ることをあきらめきれず、再び「赤い靴」の舞台に立つことを決心します。
結末はとても有名だけど、一応ここに書くのは自粛します(^w^)
古い映画だけど、とても面白かったです。
マシュー・ボーンの「赤い靴」も、また観たいと思っています。

