ついに『大奥』が完結しました。
16年間連載していたそうです。
ついこの間、面白い漫画を見つけたような気がしていたのに、もうそんな年数が流れていたんですね。
江戸時代を背景にして、謎の疫病により男性の数が急速に減り、女性が男名を名乗って社会の担い手となり、徳川将軍も!
という荒唐無稽な話だけれど、登場人物たちが、それぞれままならぬ人生を生きざるを得ない中、ささやかな幸せを見いだす姿が切なくて、哀しくて、いろいろな感情を呼びさませてくれる作品でした。
最終巻は、大団円でした。
これまでの巻のような不条理な結末はなくて、みんながおさまる場所におさまった感じです。
この一巻だけ読んだら、ほっとしつつも、ちょっと物足りないようなあっけなさもあるかもしれません。
もう一度最初から通して読む直すか、もしくは13代将軍登場のあたりから続けて読んだ方が感動が大きいような気がします。
私もまた1巻から読み直してみたいと思っていています。
これからもし読まれる方がいらっしゃったら、吉屋信子さんの『徳川の夫人たち』を先に読んでおいた方が、漫画の面白さ倍増だと思います。
書店で手に入れるのは難しいかもしれないけど、図書館の書庫にはあるはずです。

