毎週録画して観ている「アンという名の少女」
重い、重すぎる(^o^;)
アンの不幸な境遇に重点を置きすぎている上に、なぜか現代のジェンダー問題を取り入れることにより、ストーリーが深刻になってしまっている。
本来の「赤毛のアン」の魅力は、アンの数々の失敗に対する大げさな嘆きの中にあるユーモア精神だと思う。
可哀想にと同情しながら、思わず笑ってしまう、そんなアンの日常。
そして、プリンスエドワード島の美しい自然。
美味しそうな食事風景。
日本の少女たちが憧れたアンの世界が、本作では描かれていない。
ただ、心理描写は巧みなので、物語の背景は分かりやすい。
例えば、とても優秀な少年であるギルバートが、なぜ初対面でアンの髪を引っ張り「にんじん」と呼ぶ悪童として登場するのか。
そこに至るまでの経緯が描かれていて(原作にはない)、自然に理解できる。
本作をアンの研究ドキュメンタリーとしてのドラマとして捉えるなら面白い。
だけど、もし原作を知らない人がいるなら、これが「赤毛のアン」だと思って欲しくないのがファン心理。
昔、カナダ人の友人が、
「日本人はみんな私に、『Anne of Green Gables が好きです。』と言う」
と驚いていた。
村岡花子さんの功績が大きい!
本作も物語としては面白いので、別物として楽しもう!