先日出身大学のことを書きましたら、なんだかいろいろと懐かしい思い出がよみがえってきました。
そこで、今日は大学最大のイベントについて、書きたいと思います。
母校は、キャップ&ガウンを身にまとい、卒業式を行うことで有名です。
これらの一連の行事は、TV、新聞社などの多くのマスメディアが入り、毎年ニュースとなります。
当時はこの行事に憧れて、入学する学生もたくさんいました。
まず5月に、学士候補生となるキャップ&ガウン授与式が行われます。
「威風堂々」の演奏に合わせて、グースステップを踏みながら、厳かに入場し席につくのですが、
一人でもステップを踏み間違えると、上手くいきません。
500人もの4年生が、正確にステップを踏めるようになるまで1ヵ月近く練習が続きました。
上手くできない列があると、檀上から指導の先生の厳しいお声が・・・
「外で練習していらっしゃい」
1列全員、外に出されてしまいます。
同じ列のみんなに迷惑をかけてはいけないと、ますます緊張が高まります。
幸い、私の列は外に放り出されることなく、マスターすることができました。
そして、授与式当日、キャップ&ガウンを身につけ、クラスフラワーを胸に本番を迎えました。
私の年のクラスフラワーは「松」でした。
入学式でいただいて身につけた時は、正直がっかりしました。
他の学年は、薔薇、藤、菊 ときれいなお花なのに、なんで松なの? と・・・
先日、卒業年度の違う方と、この話題になりました。
その方の年も「松」だったそうで、やはり他の年度が羨ましかったそうです。
結構この話題で盛り上がりますので、松でよかったかなと今になると思ったりします。
年が明け、卒業式が近づくと、今度はフッド授与式と卒業式の練習が始まります。
グースステップはもう身についていますが、
今度は学位の象徴であるフッドを全員が一斉にかぶるという練習が繰り返し行われました。
これも先生が檀上から
「今、5人失敗しました。やり直し」 「今度は4人できませんでした」
と厳しいチェックをされていました。
ある時、練習が終わった後、少しイライラして
「もう誰なの? なんでフッドくらいかぶれないのよ」
と友人たちにこぼしたところ
「それは私」
と1人の友人からかぼそい声が・・・
しまった、こんな身近に (;^_^A
フッド授与式が終わり、2日後はいよいよ卒業式
これまでと違い、たくさんのご父兄やご来賓の皆様が見守る中
厳かにグースステップが始まりました。
卒業証書を一人ずつ学長様からいただいた後、檀上で
キャップの房の位置を学士候補生から学士の位置に変えました。
これをもってめでたく、文学士となりました。
学長様のご挨拶が始まると、早くもすすり泣きが起こり
「いってらっしゃい」
のお言葉の時には、大号泣 。゚(T^T)゚。
ベートーベン作曲の大学歌を歌う頃には、もうみんな声になりませんでした。
卒業式の後は、後輩やわざわざ来てくださったOGの先輩方からたくさんの花束をいただきました。
とても懐かしい大切な思い出です。
色褪せることはありません。