韓国のTOEIC平均点が日本より150点も高いワケ | 英語発音矯正スクール SOPHIA より洗練された英語へ

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みなさんこんにちは!

スピーキング特化英語コーチの齋藤ゆりかです。

 

 

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今週、韓国はほぼ2か月ぶりの快晴続いてます…

ながーいながーい梅雨がようやく明けました!

 

 

と同時に。コロナの第二波がやってきました。

 

 

これまで30~50名を推移していましたが

ここ1週間で1日100〜200名程度の陽性者が出てきてしまいました。

 

 

仕事で日本と韓国を行き来している私ですが、

コロナでなかなか難しくなってしまい

少なくとも今年冬ごろまでは動けなそうです。

 

 

 

さて、今日はTOEICスコアから見る

韓国の英語教育事情についてお話します。

 

 

韓国の平均TOEICスコア、ご存じですか?

 

 

 

 

実は、日本よりも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

150点高いんです。

※参照:2018年度データ Educational Testing Service

 

 

 

 

アジアではフィリピンが727点で断トツ1位。

英語が日常生活で使われているので不思議ではないでしょう。

その次が韓国で678点(17位)。

 

 

日本は、523点です(43位)。

 

※参照:https://www.iibc-global.org/iibc/press/2020/p150.html

 

 

日本での英語教育は、本屋に行けば参考書は溢れている。英会話スクールはたくさんある。

 

 

でも何故日本は他のアジアの国々に比べて、こうもTOEICスコアが低いのか…⁉

 

 

ちなみに、2019年に実施されたTOEIC Speaking Testの平均スコアは、韓国は127点(11位)、日本は112点(17位)でした。

 

※参照:https://www.iibc-global.org/iibc/press/2020/p157.html

 

 

 

国別のTOEICスコアは、受験者の6割が日本と韓国を占めていることからよく比較されるようですが、元々、英語力が低いとされていた韓国が日本よりもぐんと点を伸ばした理由は何でしょう?

 

 

 

 

私が考えるに、大きく理由は3つです。

 

 

 

①英語ができない=死活問題

 

IMF危機を経験した韓国。

小さな国内市場だけでは生き残りが難しいと判断した財閥企業は、積極的に海外へ販路を広げ、社員のグローバル化や英語力を求めるようになったことが一つ背景にあるようです。

 

 

企業の約8割が一定基準の英語力を求めており、スコアがある一定基準より上でないと採用対象にならないのと、

 

9割以上の大学がTOEICのスコアを卒業の条件に課していることから、TOEICでスコアを取ることはマスト。

 

 

財閥企業に入れば一生安泰、という風潮はいまだに残っているので、

 

ライバルと差をつけるためにより高いTOEICスコアを目指し、サムスンや現代重工業(LG)など大手財閥企業への入社を目指すわけです。

 

 

また、入社後はTOEICスコアが昇進や海外駐在の可能性にも大きく影響するようです(TOEICスコアの重視度は日本以上!)。

 

 

 

 

②幼少期からの英語教育

 

 

①の社会背景にも関係しますが、韓国の保護者が子供にかける教育費はOECD加盟国の中でトップと言われていて、幼少期から英語教育に力を入れています。

 

経済成長に伴い、少子化で1人にかけられる教育費も上がりました。

 

 

また、韓国では1997年から小学校に英語教育を導入してるので、2020年で小学3年生からスタートする日本との違いは大きいと思います。

 

 

幼稚園の時から英語の家庭教師をつけたり、高額な授業料を払って英語のアカデミーに通うすることはざらで、小学生~高校生の間は学校が終わったら塾に通うのは当たり前。

 

 

日本のように放課後の部活動は一般的ではなく、学校が終わったら塾に直行(その時間帯はスクールバスのお迎えをよく見かけます)、夜10時頃帰宅…という繰り返しです。

 

 

より良い成績を取り、より良い大学へ入学すること、より優良な企業に就職することがある一定の価値観になっていました。

(それを疑問視する声はあります)

 

 

 

 

③TOEIC専門塾とカリスマ講師

 

韓国にも日本と同様、TOEIC専門の塾があります。

韓国では、より「戦略的な攻略方法」として受験テクニックを教え込むイメージがあります。

 

また、日本以上にカリスマ講師の地位は高く、バスや地下鉄などでTOEIC塾の広告をよく見かけますが、講師も芸能人さながらのビジュアルで売り出しています。

 

TOEICのスコアは「自分の英語力を知るため」「自己研鑽のため」というより、卒業・就職・昇進に直接影響するので、生徒はスコアを伸ばすためには藁をも掴むような思いなわけです。

 

より最短でより高いスコアを取るため、生徒は高額な授業料を払ってでもそういった講師のもとへ通います。

 

小中高で作ったベースもあると思いますが、受験テクをより効率的に身に着けることが出来るという点で、韓国の平均点の高さはTOEIC専門塾の影響力もあるでしょう。

 

 

 

大きくはこういった理由だと思います。

 

 

 

 

 

ですが、韓国も日本と同様、TOEICハイスコア=話せるわけではないという共通認識はあるようです。

 

 

むしろ日本と同様、「あれだけ苦労して取ったスコアだけど、実際話せないし、話すのは苦手」という人は多く、インプット中心の教育に疑問視する声が多く挙がっています。

 

 

それでも、日本よりスピーキングのスコアは高いですけどね…。

 

やはり小中高での英語教育でベースラインを築いている点が大きいかもしれません。

 

 

まずはインプットをしないからにはアウトプットする材料がないですが、アウトプットの方法が今後より重視されてくるのかなあと思っています。

 

 

 

今後はスピーキングに特化したより精緻なテストが出てくるかもしれませんね。

 

 

個人的にはVERSANTというスピーキングテストに興味があり、今度挑戦してみたいな!と思っています。