ラブストーリーズ コナーの涙/エリナーの愛情(3枚組) [DVD]/ジェームズ・マカヴォイ,ジェシカ・チャステイン,ヴィオラ・デイヴィス

¥8,100
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男女それぞれの視点から描いたラブ・ストーリー。


何の予備知識もないまま、コナー編から観ました。


「ラブ・ストーリーズ」というタイトルから、胸キュンの恋愛ものなのかな・・と思ってたら、
いきなりの重苦しい雰囲気。。。

コナーとエリナーは夫婦らしいけど、奥さんのほうは冷め切っている感じで、すんごく冷たい。

会話もしたくない感じ。

コナーはそんな彼女の気持ちが分からないようで、終始戸惑ってる。

観てるほうも、エリナーの気持ちが全くわからない。


最初の数分で観る気が失せてしまったほどの陰鬱な空気・・。


2人の会話から、どうやら子どもを亡くしたよう。これは重いな~。



そして

ある日突然出て行ってしまったエリナー。


わけが分からず、彼女を必死で探すコナー。


コナーはレストランを経営しているのだけど、そちらの売上もあまりよろしくないようで、
仕事のほうでもどんよりしている。。。


町で偶然エリナーを見かけると、髪をショートにして別人のようで、大学に通っていた。

彼女は新しい人生のスタートを切ったよう。

といっても彼女の気持ちは全くわからず、想像するだけ。

全くのコナー視点です。何もわからない。



何度も観るのやめようとしたんだけど、
ジェームズ・マカボイがカッコよすぎる~。

深い悲しみに沈んだ彼の切なげな表情はたまりません!!!


ラストが素晴らしくて、すごくホッとするんだけど、結果は何も出ない。
どうなるのかわからない。


早く、エリナー編を観よう!!


ってことで続いて鑑賞。



こちらのほうが、分かり易くて楽しいです。

コナー編のような暗くて苦しそうな彼女じゃなくて、元気で明るいのでホッとする。
実家に戻って、妹や両親に支えられて、深い悲しみは抱えているけど、表面には出さず、
楽しそうに日常を送っている。


コナーのこともまだ愛しているみたいで、彼の様子をこっそり覗いていたりもする。


息子を生後2ヶ月で亡くしたようで、夫婦同じ深さの悲しみに浸っていると思っていたのに、
ちょっとしたことで、相手がもう忘れてしまったように感じられて、悲しみの深さの違いに心の距離を感じてしまうようですね。

コナーは、悲しみを深く抱えたままでも振り払って、なんとか前を向いて生きようとするのに対し、エリナーは降り積もっていく雪のように、悲しみがどんどん増していって、思い詰めて動けなくなっていったのでしょうか。



そんな二人が悲しみを共有し、支え合って生きていける唯一の存在だとお互いが気付く、再生のシーンと、ラストは両編とも全く同じなんだけど、

コナー編では今後どうなるか全くわからないように描かれていて・・。

エリナー編では、コナーを愛しているエリナーの気持ちが伝わってくる。

コナー編とはたった一声の台詞だけが違うラストだけど、その一声に今後の二人が想像できて、とても温かく、嬉しい気持ちになれます。




両方観て、男性のほうが常に苦しくてしんどいんだな~、
女性のほうが感情のままに行動できて楽だな~と思いました。


私としてはコナー編を先に観てよかったなと思ってます。