こんばんは。珍しく夜分に更新です。
ある双極ブロガーさんの記事を読んでいて、思い出したことがあったので記事にしたいと思います。
今年2018年、ICD–11 が改定されるのですが、その日本語版では、双極性障害が「双極症」と翻訳され、病名が変更されるようです。
双極性障害から「双極症」へ変更するのには色々と意味があるそうなので、少し紹介します。
- 双極性障害の「障害」は disorder の訳なのですが、「障害」という言葉は disability(ハンディーキャップを意味する言葉で、身体障害physical disabilityなどに使われている)の意味合いが強く、混乱を招いていること。実際、双極性障害の「障害」をdisabilityの意味だと思っている人も多いと思います。
- 「障害」という言葉の「害」の字が偏見を招きやすいという意見があり、「症」の字は、やまいだれに「正」と書くことから、文字のニュアンスが良いこと。
- DSM-5では既に、パニック障害→パニック症、自閉性障害→自閉スペクトラム症、注意欠如多動障害→注意欠如多動症、強迫性障害→強迫症など、多くの病名が「障害」から「症」へ変更されていること。元々、統合失調症や認知症では「症」が使われており、「双極性障害」のみが取り残されていること。
以上が、主な理由のようです。
私は「双極症」は少し語感が悪く感じ、双極性障害の「性」がどこへ行ってしまったのか気になるところです。
ICD–11で病名が変わっても、しばらくは「双極性障害」と呼び続けると思います。しかし「躁鬱病」がすっかり「双極性障害」へと変わってしまったように、「双極性障害」もいずれ「双極症」で定着するのだと思います。
もう変わると決まっているので、今更どうこう言っても遅いですが、「双極症」という病名について、みなさんはどう思いますか?もしよければご意見をお聞かせください。