1995年1月17日に阪神大震災が起こってから20年目の今日。


大学に入って、災害医療医を目指すと思った頃、映画「その街のこども 劇場版」を見て、1月17日に東遊園地で「1.17のつどい」が毎年行われているのを知った。


私は阪神大震災が起こった時に関西に住んでいなかったため、被災したわけではないが、「1.17のつどい」を知って以来、前日に三ノ宮入りし、5時46分を東遊園地で過ごすようになった。


今年は20年目ということもあってか、特に人が多く、5時46分には人が身動きを取れないほどの混み具合だった。




5時46分の黙祷を終えて数分後、近くにいた男性が倒れた。


たぶん、貧血か過呼吸かなと思ったのと、周りに人がいるのでと思い、動かなかった。


その時、1人の学生であろう男性が「何かあったんですか?」と私より後ろから、人混みをかき分けて来た。


私は「たぶん貧血だと思います」と伝えた。


直接、倒れた男性を見たわけでもないのに。


その男性は人混みをかき分け、さらに前に行き、倒れた男性のもとへ行って、声掛けなどを行っていた。




私は何もしなかった。




できなかったではない。




数分後すごく情けなくなった。


災害医療医を目指すとか言って、「1.17のつどい」に行き、そこで倒れた人に対して何もしなかった。


倒れた男性のもとに反射的に駆け寄らず、直接見てもないのに「貧血だろう」と救助者に伝えた。




最近、医学を学ぶに連れて、私自身が少し傲慢になっているなと思っていた結果が出た。




友人に、「火事が起こっている現場で写メ撮っている人とかありえへん」って言ったけど、そんな人と私は全く同じ。


浪人生の時には人が倒れたり、交通事故が起こった現場に遭遇した時は、何も考えずに、反射的にまず駆け寄っていた。


その反射的な行動が出来なくなっていた。


もう一度、なんのために医師になろうとしているのかを考えなければならない。




自戒の意味を込め、この記事を書いた。