わずか一本の架線が切れたことにより週末の多くの人の足に大混乱を来した昨日の事故。




再開まで4時間を費やし、その間送電が止まった新幹線の中に閉じ込められた人も多くいたようだ。




平日なので主に出張予定のサラリーマンへの影響が大きかったようだが、中には乳幼児を連れた人も乗っていたようで新聞によると「人目を気にしながら授乳をした」と書いてあった。冬に起こったので多少の暑さはあっただろうが、これがもし真夏に起こっていたらどうだっただろう?




車内温度は一気にあがり、特に乳幼児などは熱中症や脱水症状を起こす可能性は十分にある。また体力が弱い人も同様で、体力がある人には単に不快程度のことが人によっては命に関わることもあるのではないだろうか。




こういった時に医療従事者は非常に重要になってくる。実際に昨日新幹線に乗っていなかったから、車内がどういう状況だったかは分からないが、仮に昨日と同じようなことが起きたとした仮定してどういうことがなされるべきか考えてみた。




①まず新幹線は車両の数も多いため、医療従事者が乗っている可能性は高い。また昨日のような状況で急病人が出る可能性も十分にありうる。なので、乗務員は医療従事者がいるかどうか車内放送などで確認して、医療従事者を所定の場所に待機させ、もし何かあったらすぐに対応できるようにするのはどうであろう?このようにすることで、何かあった時素早く対応できるだけでなく、即席のチームが形成されるため多様な状況に対応できることになる。




②次に急病人が出ても昨日のように通電できず車両を動かすことができない場合、車両が動き次第すぐに病院に搬送できるよう、新幹線乗務員と停車駅の駅員との密な連絡が必要であり、場合によっては駅に救急車を待機させておくこともしなければならない。これには普段から訓練をしておかなければ、いざという時に対応できない。




③そして昨日の事故で一番気になったのが入線している車両の扱いである。確か熱海駅であったと思うが、ホームに入ってるにも関わらず規則ということで、扉を開けずに乗客は4時間近く閉じ込められていた。確かに時速300km近くで走行する新幹線の軌道上に安易にでることは危険であり、何か起きた時は乗務員の指示のもとに動くのは当然である。しかし、ホームに入っているのに4時間も扉を開けないのは疑問に思う。停電であっても新幹線には手動で扉を開けるコックがあるはずで、安全確認が出来しだい扉を開いてもよかったのではなかろうか?規則を決して軽んじてはならないのは当然である。しかし規則に完全に縛られるのは、どうかと思う。規則を踏まえた上での柔軟性も必要なのではなかろうか?




架線わずか一本でここまでの事故になるのだから、もしこれが大地震の時は、はるかにひどいことになるであろう。




交通機関の関係者だけでなく、乗客側も何か起きた時はどういう行動をとるべきかを常に考えるべきだと思う。