～産後（入院生活）２日目～

入院生活２日目のありがたいイベントと云えば、アロママッサージである。

３床部屋は３０分、個室で入院している者は１時間のアロママッサージが受けられる。

病院内にあったマッサージチェアは、私の会陰やらケツやらを容赦なく攻撃してくるので、全く使いものにならなかったが、ハンドパワーによるマッサージなら極楽に違いない。

６：００の授乳、朝食、１０：００の授乳を終え、軽やかな足取りでアロマルームへ向かう。

｢ようこそアロマルーム『アマンダリ』へ。お客様の気になる部分はどちらでしょう。｣

「肩、首、腰です！！」

早く私を極楽浄土へ連れて行ってくれ。

「では、うつぶせになってください。」

「ゴム毬のような腹が、良いクッションになっているな。」

出産してまもない下腹が、うつぶせによって圧迫されないか不安であったが、案外へっちゃらであった。

―マッサージ開始１０分

・・・・・・弱い。

・・・・・・力が弱い。

普段、台湾マッサージや中国式整体に行きつける私にとって、アロマは赤子に撫でられているかのように、弱弱しく感じられる。

私の求めているイメージ

ゴキゴキ！！

「おふ♡！」

６０分のアロママッサージ。

私の頭の中は、極楽浄土ではなく、

「産後２日目ですが、もっと力を強くしてください。」と、言うべきか言わざるべきかという問いで渦巻き、終わった。

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これまでのお話

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+第28話：産後アロマは好かん+