銃弾が飛び交う渋谷の駅前のような街並み。
戦争というより大規模デモ。
戦車が出動し人々が逃げ惑う。
不思議な事は、渋谷っぽいのに日本人はいない。
私は男性と2人で走って逃げていた。
駅前から離れば離れるほど
レンガ造りの建物が増えヨーロッパの街並みに。
これはどこか安全な所へ逃げないと
死んでしまうと、
男と私は、
キャパ1000人を優に超える
大きな劇場へと逃げ込んだ。
たくさんのお客さんが劇を観ていて、
たまたま空いていた席に2人で座った。
劇場の方、白人のお姉さんが
赤いブランケットを貸してくれた。
疲れ果てた私たち2人は
それにくるまり休む事にした。
周りを見ると、お客も演者も欧州人。
何がなんだか分からず劇を観てるんだけど、
フランス人形のような
ドレスの婦人がたくさん出てきて
とても華やかで眩しかった。
しばらくすると、
私たち2人以外の観客が
皆んな同じタイミングで立ち上がり踊り始めた。
えっ!?どういうこと!?
何が起こったか分からず、
まるで大きなメリーゴーランドに迷い込んだような、
綺麗な景色がくるくると目の前に映る。
その様子を見ていると、ステージ上から、
何やら、おめでとうと私たち2人に言っているようで、
踊り出したお客さんも
笑顔で私達の方を向いて祝福しているようだった。
何がなんだかわからないが、
とても感動したのと、
一緒にいた男性は、彼氏?旦那?
愛するパートナーだという事が自分の感情からわかった。
そこから一気に恋に落ちた。
私はこの人とこの先共に生きていこうと。
祝福してくれてる
たくさんのフランス人形のような華やかな人々に
ありがとうを告げ
2人で手を繋いで劇場を出て行った。
劇場の外は、
活気あるキラキラとして平和な街に変わっていた。
終。