マフェックス サイロック レビュー | 英国とミニチュアと私

英国とミニチュアと私

英国に以前住んでいました。
英国関連のコレクションやその他思いつきなど。

 メディコム・トイが今年の11月に発売したマフェックス(Mafex)のサイロック。

 

 メーカーの参考小売価格は、税込み9680円であるにも関わらず、ネットでの転売価格がどんどん高騰し、2021年12月27日朝現在、1万6千円~2万1千円くらいで転売されているようです。

 

 しかし、このフィギュア、実は結構クセがあります。

 御参考に緊急レビューを鉛筆

 

 なお、このキャラクター、英国人女性の精神が日本人女忍者の肉体に宿ったというキャラクター設定だそうで、一応イギリス関連でもあったりします。

 

上差し 一番の長所が一番の短所

 

 このフィギュア、立ち姿がきれいです。

 その理由は、脚の付け根の分割がレオタードに沿っているため、腰から腿にかけて分割線がないからです。

 顔がリアルなこともあって、人間みたいですよね。

 

 同様の理由から、後ろ姿もお尻から脚にかけて自然なラインになっています。

 しかし、この分割の宿命か、横方向に開脚するとシルエットがちょっと不自然になります。

image

 こうなります。

 昔はこういうフィギュアばかりでしたが。

 

 ごまかす方法として、脚を前後方向に開いて、上半身を回転させることで、擬似的に左右に脚を展開させる手があります。

 こんな感じ。

image

 これならシルエットに特に破綻がありません。

 

 ただ、これも気を付けないと腰に不自然な隙間ができるので、気にする人にとっては下半身のポーズの選択肢は多くありません。

 気にしなければ、かなり可動する方ですが。

 

カラーパレット 頭部の塗装は見事…だが。

 

 2種類付属している頭部は、小さいのにきれいな塗装。

 店頭に並んでいた商品を4つほど手に取ってみましたが、いずれも顔は非常にきれいでした。

 (なお、首や脚に塗装ハネのある個体はありました。)

 アニメ顔でなく、アメコミっぽいリアルな顔なのもいいですね。

 マフェックスは毎回、顔の造形が良いです。

 

 ただ、いずれの頭部も髪の毛が背中に干渉するため、頭を大きく上に向けることができませんアセアセ

 

 そのため、せっかく胸部・腹部・腰部にジョイントがあって、胴体が大きく前後に可動するのに、顔の向きがついてこれず、ポージングにあまり生かせないというジレンマ。

 ここはとても惜しいです。

 

 ちなみに、首のジョイントには角度がついており、正しい向きは、下の写真の左側が正面です。

image

 私が買った個体は、前後が逆に取り付けられていたため、当初、首が左右にもほとんど動かない状態でした。

 「頭が動かんっ!」という人は確認した方がいいです。

 

ナイフ 豊富な付属品

 

 豊富なハンドパーツ。

 デフォルトの自然に軽く開いた状態のほか、以下の4種類が付属。

 散らからないように、2つずつセットできるパーツ付き。

 これは気が利いています!

 

 手を棒に挿す構造なので、付け替えがスムーズで安心。

image
 他社製品のボールジョイントだと、引き抜くときに「ブチンッ!」となって、破損が怖いんですよね。

 個人的にマフェックスが好きな理由の1つ。

 

 2本ずつ付属している刀、鞘。

 鞘の柄は取り外し可能で、抜刀状態と納刀状態を再現できます。

image

 柄がきれいに塗装されていますが、手に握らせるとタイトなので、色移り・色ハゲ必至アセアセ

 鞘はさらに太いので、手に握らせるのはちょっと怖いです。

 

 刀の造型は、長くてシャープで良好。

 鞘には入らないので、刀を抜きかけているポーズは無理です。

 

 軟質素材の腰の帯は、鞘2本がくっついたものに交換可能。

 鞘の角度は変えられないので、胴体から左右の水平方向に鞘が突き出た状態にしかできません。

 これは角度を変えたかったなぁ。

 鞘2本をX字にしたり、縦にしたり出来れば、シルエットが変わって面白かったのでは。

 柄の脱着で多少の変化はつけられますけどね。

 

 帯の交換は、腹部の間のボールジョイントをブチンッ!と引き抜いてするんですが、何度も交換すると破損しそうでちょっと怖いです。

 

 その他の付属品も盛りだくさん。

 正式名称を知りませんが、サイキックソード的なもの、サイキックバリア的なもの(?)、バーンナッコー的なもの(?)が、それぞれ2つ付属しています。

 

 こちらがソード。

 写真だと分かりにくいですが、クリアパーツの表面に塗装でグラデーションが施されており、なかなかの見栄えです。

 

 ソードの中に手首が埋まっており、手首ごと交換する構造

 これは簡便でありがたいグッ

 

 シールドなのか、超能力を発信しているのか、あるいは八つ裂き光輪なのか、使い方はあなた次第の円盤型フィールド。

 忍者っぽく2本指を立てている手首パーツのピンに接続できます。
 
 なお、膝立ちも御覧のとおり可能。
 腰部の隙間さえ気にしなければ、かなり動きます。
 
 バーンナッコー的な何か。
 他の付属品の見栄えがいいので、あまり使う場面を思いつかないのですが。
 ソード同様に塗装されていて、実物は写真以上に豪華な感じ。
 
鉛筆 総評
 
 原作に忠実な造型に重きを置くマフェックスらしい一品。
 個人的には、アメコミのサイロックらしい顔立ちとリアルな立ち姿に満足です。
 パッと見、小さな人間みたいに見えるんですよ、これ(笑)ランニング
 
 しかし、前記のとおり、腰回りの可動・シルエットにややクセがあり、これを気にするかどうかで評価が大きく分かれると思います。
 私みたいに、主に棒立ちで飾る人には問題ありませんが。
 
 
 それにしても、転売の状況がひどいですね。
 マフェックスは、ちゃんと再販しますし、前記の諸点も考慮すると、1万円以上も出して買う必要はないと思います。
 
 私が転売屋から買わない理由は以前書きました。
 また、転売屋が刑事罰の対象になり得ることも書きました。
 いずれにせよ、大事なのは、やはり消費者が転売屋から買わないことだと思います。
 
 転売はダメ!絶対!