『代書人バートルビー』
ハーマン・メルヴィル著 酒本雅之訳
国書刊行会
メルヴィル ― 代書人バートルビー (バベルの図書館 9)/ハーマン・メルヴィル
- ¥1,365
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ホルヘ・ルイス・ボルヘス編纂の
バベルの図書館シリーズの9に収められてる作品です。
- 表紙はこんな感じ。
ハーマン・メルヴィルと言えばほんとに『白鯨』
くらいしか知らなかった私ですが、
かれこれ7年くらい前に出会った- チャールズ・シミック著の『コーネルの箱』という本に、引用があり
気になって読み始めたのが出会いでした。
- バートルビーは
代書の仕事だけをひたすら律義にやっている男。
次第にその仕事も
“せずにすめばありがたいのですが”
の一言で拒みはじめ、そのうちただ黙って
壁を見つめるようになります。
主人公と同様、なんでだろうという疑問。
返ってこない回答。
初めて読んだ時に、- この人がわからなくて、もどかしさに悶々としながらも読んでたら
だんだん遠い話と思えなくなってきた、 - その感覚を鮮明に覚えています。
電車の隣の席にバートルビーが座っててもおかしくないような。 - 1853年の作品なのに
現代にもバートルビーはいる気がします。 - たとえばオフィスのパソコンの前に。
- 雑居ビルの階段に。
- バートルビーは孤独なのか。
- 変な人なのか。
むしろ、なぜ人は疑問を持たずに日々仕事をして
人と付き合えるんでしょうか。
“ああ、バートルビーよ。
ああ、人間とは。”
最後にメルヴィルはこう締めくくりますが、
彼はどんな思いでこれを書き上げたのか
知りたいなぁと思います。
今でも、時々ふと読みたくなって
読み返し、わかんないながらも
そのたびに物思いにふける大切な一冊です。
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ちなみに、この本を読むきっかけになった本
『コーネルの箱』
チャールズ・シミック著 柴田元幸訳
文芸春秋
- コーネルの箱/チャールズ シミック
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