🔷3日目(1月15日(日))

 

  上野→古川→柳津

 

早朝、ホテルをチェックアウト。

人形町5時42分発の地下鉄日比谷線に乗って上野へ。

 

上野駅中央改札口に入ると端頭式のホームが並ぶ。

終着駅の雰囲気が出ていい感じ。

 

石川啄木の歌碑が車止めの先にある。

 

当時の情景がリアルによみがえってくるような歌。

 

地下の新幹線ホームへ行き、6時10分発やまびこ51号の普通車指定席に乗る。

10両編成で乗車率は1割にも満たないほどガラガラ。

 

上野駅を発車して少しすると地上に出る。外はまだ暗い。

大宮を出るとスピードをぐんぐんと上げ、並走していた北陸新幹線や新交通システムと別れる。

 

小山を過ぎてだんだん明るくなってきた。

このあたりは雲が多いが、北の方は青空が広がっている。

 

朝日が雲の隙間から現れまぶしい。今朝は4時半に起きたからまだ眠い。

 

6時52分、宇都宮に到着。

 

7時37分、福島に到着。空は少し雲がかかっている。

 

福島を出ると、トンネルが多くなってくる。

 

8時12分、古川到着。ここで陸羽東線に乗り換える。

 

在来線乗り換えの改札口はないが、新幹線改札口を出てすぐ近くに陸羽東線の改札口がある。

階段を降りてホームに出るとひんやりとして寒い。

 

8時23分発小牛田行2両編成のキハ110系ディーゼルカーはすでに停車していた。

 

乗客は少ないので、ボックス席に座れた。

 

古川を出ると、遠くまで見渡せる田園地帯が広がる。

 

8時35分、終点小牛田に到着。

少し時間があるので改札を出る。

 

ここは30年前にも一度来たことがある。

上が1992年9月1日、下が今回の写真。

30年前とあまり変わっていない。

 

8時45分発石巻線女川行普通列車に乗り換える。

1両編成のキハ110系ディーゼルカー。

客は割と多く、4〜5割の乗車率。

 

9時ちょうどに気仙沼線との乗換駅前谷地(まえやち)に到着。

ホームの向かい側に停車していた9時3分発柳津(やないづ)行普通列車に乗り換える。

1両編成のキハ110系ディーゼルカー。乗客は1割ぐらいと少ない。

 

前谷地を出ると左にカーブして石巻線と別れる。

陸前豊里あたりは町並みが現れるが、それ以外は田園風景が続く。

 

御岳堂を出ると北上川を渡る。

 

9時26分、終点柳津に到着。

 

気仙沼線はここから気仙沼まで鉄道として運行していたが、2011年3月の東日本大震災で被害を受け、鉄道での復旧を断念。

ここから先はバス高速輸送システム、気仙沼線BRTとなった。

 

BRTは普通のバスと同じ車両。

 

もともとレールが敷いてあった線路跡を舗装して道路にしている。

 

9時42分発気仙沼行きBRTに乗る。

バスの車内はこんな感じ。

柳津から乗った客は5人。

 

道幅はバス1台が通れるスペースなので、ところどころ離合(待避所)場所がある。

道路の両側はガードレールが設置されている。

 

基本的に駅があった場所にバス停を設置している。

ほとんどのバス停には、駅舎やホーム跡はなく、簡易な庇があるだけ。

 

陸前戸倉で専用道路から出て、国道45号線を走る。

 

右手に三陸海岸が見えてくる。

 

東日本大震災で被害を受けた建物がそのまま残されていた。

 

10時9分、志津川着。

志津川は国道45号線から少し入った道の駅のようなところにある

周辺は整備されていて、新しい道路や電信柱、更地が目立つ。

 

志津川を出ると坂を上る。

南三陸町役場・病院前、志津川中央団地を経由する。

この辺は高台になっていて住宅が多い。

 

再び一般道路から専用道路に入る。

 

清水浜で柳津行バスと離合。

この辺りはトンネルが続く。

 

海沿いには津波対策の頑丈な堤防が築かれている。

 

10時48分、本吉着。

本吉は構内が広く、駅舎も残っていた。

 

本吉を出ると一般道路に出るが、大谷海岸から再び専用道路に入る。

 

この辺りは海岸沿いを走り、眺めがいい。

 

終点の気仙沼に近づくにつれ乗客増えてきたが、南気仙沼で4割ぐらいが降りる。

 

左から大船渡線が近づいてくると、11時31分、気仙沼に到着。

駅構内にはバス乗り場と大船渡線のホームが隣り合わせにあり、対面で乗り換えができるようになっている。

 

 

  気仙沼→一ノ関

 

気仙沼駅の改札を出て、周辺を散策。

 

近くに食事ができそうな店がないので、駅のコンビニでおにぎりとお茶を買う。

 

12時23分発大船渡線経由一ノ関行普通列車に乗る。

キハ100系の2両編成。車内は3割ほどの乗車率。

 

大船渡線は気仙沼から東北本線の一ノ関を結ぶ62.0kmの路線。

かつては気仙沼から先の盛まで結んでいたが、東日本大震災の影響で廃線となっている。

 

大船渡線はドラゴンレールの愛称を持つ。

地図で見ると曲がりくねって龍のような形をしていることが由来。

 

気仙沼を出ると山間部に入る。大川に沿って走る。

 

新月から山間部を抜けて開けてくる。

 

折壁でピカチュウトレインとすれ違う。車内は子どもでにぎわっていた。

 

千厩を出ると右に大きくカーブして北向きに進む。

千厩から陸中門崎(りくちゅうかんざき)までの路線図はナベツルのような形をしている。

政治的な理由でこのような変な形となっている。

 

摺沢から進路を再び西に変える。

 

柴宿を出ると南に向きを変える。

 

猊鼻渓の手前で砂鉄川を渡る。

 

沿線は土蔵をちらほら見かける。

陸中門崎を出ると向きを西に変え、北上川を渡る。

 

13時42分、終点一ノ関到着。

 

外は少し寒い。

駅前のメイン通りは人通りが少ない。

 

駅から歩いて約15分の「世嬉の一」へ行く。

 

途中、旧沼田家武家住宅があった。

幕末に旧一ノ関藩家老職を勤めた沼田家の旧宅。

 

「世嬉の一」に到着。

ここにはレストラン、博物館、クラフトビール工場などの施設がある。

 

最初にレストランに入る。

もち一膳と純米吟醸を注文。もち料理は一ノ関の郷土料理。

 

「純米吟醸酒世喜の一」は控えめな甘さとなめらかさで呑みやすい。

 

レストランを出て、敷地内にある酒販店や資料館を見て回る。

 

世嬉の一を出て、一ノ関駅へ戻る途中に静態保存の蒸気機関車があった。

 

一ノ関から15時51分発やまびこ66号に乗車。

3割の乗車率。

 

16時23分、仙台到着。

ここで16時31分発はやぶさ32号が追いつくので乗り換える。

 

通しでの乗り換えであれば、「大人の休日倶楽部パス」の指定席回数は2回ではなく、1回でカウントされる。

車内はほぼ満席。

 

いつの間にか外は真っ暗と思ったら宇都宮を通過。

大宮を過ぎると雨の天気となる。

 

17時58分、上野到着。

急いでロッカーから荷物を出して、上野18時4分発東海道本線に乗り換える。

 

品川で18時25分発の京急に乗り換えて羽田空港へ。

 

19時30分のJAL335便に搭乗。2〜3割搭乗。

 

21時30分、福岡空港到着。旅が終わる。

 

旅の感想

大人の休日倶楽部パスは2度目の利用。前回は昨年11月に利用した。

このきっぷは連続する4日間利用できるが、今回も3日間しか利用していない。

新幹線や在来線特急にも乗れるというきっぷの特性を利用して、東京を拠点に、房総半島、長野から豪雪地帯の飯山線や上越線、気仙沼線BRTや大船渡線とバリュエーションに富んだ行程を組んだ。

大きな遅延や運行中止もなく旅ができたことは幸い。

飯山線から上越線にかけて、雪景色を見ていると、同じ日本なのにこんなに気候が違うものなのかと強く印象に残った。

 

ダイヤオレンジ大人の休日倶楽部パスで房総半島、飯山線、気仙沼線BRTを乗りまくる旅

~おわり~