おじいさんが亡くなった時の第一発見者だったHさん
その時の状況を話してくれたのですが、今でも強烈に記憶に残っています
当時大学生だったHさんが大学に向かっている途中、コンタクトレンズが破れてしまったのか、目を開けていられないほど目が痛くなってしまい、仕方なく家に引き返したそうです
お家に戻るとおばあちゃんがうずくまってガタガタ震えていたそうで、どうしたのか?と聞くと、おじいちゃんが長いことお風呂から戻ってこないと
急いでHさんがお風呂場に入ると、おじいさんは浴槽に頭から倒れこんでいて、まるで犬神家の一族のあの有名なシーンの様に両足だけがピーンと出ている状態だったそうです
その時のおじいさんの顔が尋常ではないぐらい真っ赤で、一目で生きていないと感じたと教えてくれた
お風呂に倒れこまなければ助かっていたかもと言われたそうですが、とにかく若かったHさんにとってはトラウマになる光景だったそうです
このトラウマもあったし、生前は弟ばかり可愛がるくせに自分には厳しいおじいさんにわだかまりがあったようだったし、私も試行錯誤の状態だったからかなり大変なミディアムシップだったけど、今回は私とHさんのおじいさんだけ
だからおじいさんから素直に色んなことを聞き出せた
生前のおじいさんは男尊女卑で、頑固で、世間体を気にしてばかりだった
家を守ることが最優先で、家族にとても厳しくしてしまった
もっとみんなに優しくしていれば、楽しくみんな一緒に暮らせたのになぁと少し後悔しているようでした
そういえばHさんのお家は本家で、祖父母と両親は周りの目ばかり気にしていたと言っていた
色々な家庭の事情で、Hさんはとにかく生きにくそうだった
このおじいさんの言葉を聞いたら執着しているものを少しは手放すことが出来たのではないか?と思ったけど、もうHさんの連絡先は知らないし、きっと素直に受け入れてくれることはないだろう
でもおじいさんの本音を聞けて良かった