「コーヒー器具で遊ぶ」シリーズ第19弾!
今回は後のベストセラーの初代機であるNC-A25です。
NC-A25
キャリオカ最終にして最大のヒット作だろう
このNC-A25にはミルの自動洗浄を搭載した初の全自動コーヒーメーカーです。
20年以上前に発売されてから形が変わらず、後のパナソニックNC-A57へと続いてゆく傑作機ですね。
ミル部分
今回は市販豆と自家焙煎豆のミックス
最近忙しくて焙煎する時間が無かったので、業務スーパーの豆を買って混ぜました。
買ったのはラグジュアリッチモカブレンド、100g100円程度の格安コーヒー豆です。
この豆は安い代わりに豆は小粒だし色ムラも有って見た目は今ひとつですが、業務スーパーらしく商品の回転が早いので意外と新鮮です。
なので、普通のスーパーで割高なわりに古い豆を買うくらいなら、むしろこちらの方がマシじゃないかと思います。(もちろん焙煎したてには敵いませんよ)
ちなみに今回は、コロンビア・スプレモの自家焙煎豆を混ぜました。
こちらは大粒で立派な外見をしていまして、これを混ぜてコクと香りをプラスしました。
予熱中
ミルの自動洗浄だけでなくタンク予熱も特徴
スイッチを入れるとミル挽きが40秒ほど続きます。
その後は5分ほどタンク内の水を循環して予熱してゆきますが、そうすることでコーヒーメーカーの「抽出に時間がかかりすぎる」という欠点を克服しています。
そう、味に対する影響という意味では、ミルの自動洗浄よりも予熱機能の方が大きいと思われます。
ちなみに、この事前にタンクで予熱を行う機種は、現状では他にハリオの珈琲王くらいしか知りません。
過去にはフィリップスの変わった形状の物や、サンヨーの一部機種などでも見られたようですが、何故採用されなくなんたのでしょうかね。
豪快な抽出
予熱したお湯で湯気を吹きながら素早く淹れる
普通の機種の倍以上早く、下手をするとハンドドリップよりも早い抽出でした。
なので、その分クリアで雑味も少なくなるのではないかと思われます。
もちろん、ミルが縦挽きとは言えプロペラなので微粉も多めなはずですが、個人的には微粉を取り除いた珈琲が必ずしも美味いとは言えないと思っています。
そのあたりのことも含めて動画で説明していますので、興味の有る方は御覧くださいね。
動画はこちら
ドリップの結果は?
わりと均一に抽出されているようだ
全自動機は、お湯を均等にかけるのが難しい構造である場合が多いです。
このNC-A25(最新のNC-A57でも同じ)もそうですが、それでもわりといい感じに抽出されているように思われます。
味見する
結構高温抽出だと思う
その割には苦味が少なくマイルドな仕上がりですね。
流石に丁寧なハンドドリップには負けますが、常用しても問題ないと思われます。
また他のメーカーよりも1杯あたりの水量が多く設定されているので、そのまま淹れると薄いと感じるかも知れません。
実際、レビューでもパナのコーヒーメーカーは薄いと言う人が居ますが、それはおそらく水量まで計算に入れていないんじゃないかと思われます。
このメーカーで水量の設定や抽出温度が違ったりするのは、測ってみれば分かることですし、少なくとも水量と豆の倍数はコントロール可能です。
ですので、濃い目が好きな人はやや少な目に水を入れた方が良いでしょう。
まとめ
トータルバランスに優れている機種だと思う
なんか製品のレビュー記事みたいですね・・・。笑
でも、ホントにそう感じました。
もちろんコーヒーメーカーでも味に妥協しないのなら、例えばツインバードの全自動機とか、あるいはクレマたっぷりの濃い味が好きならデロンギでも良いでしょう。
ただ、それらの機種と比べても(ミルの自動洗浄も含めて)、構造が単純で手軽に使えるという特徴を感じました。
そういう、一般的にコーヒーメーカーに求められているであろうソコソコ美味くてラクに使える、という部分はバランス良くまとめられているように思えますね。
全自動最強は?
個人的にはeangleじゃないかと
今回、全自動タイプを探している時に見つけたのが、エディオンが扱っているツインバード(巷では最強とも言われていますね)の改良版です。
これは高性能ミルと共にハンドドリップを模した回転するヘッドの動きも再現していますので、「これの6杯用が出たら欲しいな」と思っていたんですね。
あのツイバードの改良版ですからスペックや機能だけで言うなら、おそらく全自動最強じゃないかと思います。
とにかく、実際に電気店へ出かけてアレコレと各社の全自動機を実際に触ってみて、一番惹かれたのがそれ(eangle)だったんです。
ただし、あれも(ツインバードも同じ)乾いたミルの粉が飛び散る欠点は有りますし、これは別途ミルを使っている場合でも同じです。
そう、味は美味いかも知れないけど、使い勝手はまた別の問題なんですよね。
そういう乾いた粉の掃除が要らない手軽さという点では、NC-Aシリーズは唯一無二じゃないかと思われます。
流石は家電メーカー
主夫目線ではパナもイイかも
それで以前から、NC-Aシリーズは他のメーカーの全自動と大差ないし、そんなミルの自動洗浄なんて別に無くてもいいだろ、なんて思ってたんですよ。
なので、失礼ながら味にも期待はしてなかったんですが、それでもオタク気質で自動洗浄に興味が出てしまって、とりあえず中古で買ってみたわけです。笑
でも実際に使ってみて、長く売れ続けている理由が分かった気がします。
マニアック(趣味的)ではないですが、とにかく家電的な意味で使いやすく出来ていて、特に豆からの場合は淹れるのも洗うのもラクなんですね。
もっとも、それを言うならデロンギの全自動も良いですが、ドリップとは違う味の好みの問題がありますし、構造も複雑なのでメンテは面倒そうです。
ということで今のところは、このNC-A25を使うことが多くなっています。
何と言ってもラクなんで、忙しい時に向いているように感じますんでね。
もちろんゆっくりして味わいたい時は、低温でまったり系のネルドリップや、高温でスッキリ系のサイフォンも使って楽しんでいます。
それから最近は高性能な手挽きミルや器にも興味が向いて、際限なく広がる世界が目の前に広がっています。
ではまた、さらにさらに続きますよ。笑