開いた空間を

加速していく車と

夕焼けに照らされる人々。


暗闇は静かに舞い降り

大きな両手で

町を優しく包み込む。


目が覚めると

灰色のビルの隙間に

自分がいる。


降り注ぐにわか雨と風で

道を迷ってしまいそう。


重い空と

色彩を失った煙の向こうには

冷たいアスファルト。


息苦しい町を

離れたくても

自分は離れられない。


たまに、

空を飛んでいく名の知らない鳥をみると

自分も一緒に

飛んで行きたいと思う時がある。


その先は自分もしらないのに

行き先も何も決めてないのに

青い空の下で

自由に

飛んでいきたい。


どこがいい?