セラピストとして大手チェーン店で働いていた頃。
ある外国人のお客様から指名をいただけるようになったのだけれど、日本語も英語も通じなくて(たとえ相手が英語話せてもわたしが英語話せないけど)
そのブラジル人のお客様は毎週通ってきて、「ここが痛い」「こっちが痛い」と毎回ジェスターで訴えてきた。
新人セラピストだったわたしには荷が重くて「一度病院に行って検査してもらったほうがいいと思う」と伝えたかったけれど、なにせ言葉が通じない。ので、彼女の期待に応えられるように、楽になってもらえるように、わたしが上手にならないといけない!!ってとにかく勉強していました。
そんなあるとき、彼女の体が「ここをほぐすといいよ」「こっちからあっちまでのラインがつらいの」と教えてくれた。
そっか。言葉はなくても体がちゃんと教えてくれるんだ、って気づいた瞬間でした。
そのブラジル人のお客様とは、わたしがお店を辞めたときに縁が切れてしまって、その後震災を機に彼女はブラジルに帰ったと聞いたけれど、でも今でもとても、とても大切な人。
彼女がわたしを信じてくれたように、わたしも自分を信じて開業してみよう、ってリラプーラを始める勇気をくれた人。
『Obrigada!!(オブリガーダ)』
ブラジルはポルトガル語。女性が言う「ありがとう」の意味。
この話は7年ぐらい前からずっと書きたいと思っていた。ようやく書けてスッキリしました♪
で、ここからが本題。
よく「ミカコさんは、やってもらいたいところを押してくれるけれど、なんで分かるんですか?」と聞かれることがあるけれど、それはちゃんと体が教えてくれるから。
それに加えて最近は「我慢したくない!もうイヤ!!」「ちゃんと休みたい(休んでいるようでも気がかりなことがあると休めていないのよ)」
「優しくされたい」とか、本音を語ってきてくれる。
「優しくされたい」っていうお客様の体は、
「優しくされたいの!!(怒)」っていう感じの強い主張じゃなく、
「できれば…優しくされたいの」っていう控えめな女性的な感じ。お客様の中にある女性性が囁いている感覚。
で、直接お客様に話すと、本人もちゃんと分かっているんだよね。だけど、なかなかできていなかったりする。
リラプーラの今後の目標は「体と心の調和」かな。それを目指してみます。
ちなみにわたしは全員の体の声が分かるわけじゃないよ。
初めて来店された人は「よく分からない」って思うことが多い。
お互いに信頼関係ができると、人間関係もそうだけれど、体も本音を語ってきてくれるのかなと思います。