中国に「墨に五彩あり」という言葉があるそうです。


モノトーンで描かれる水墨画の世界の独特の味わいは「五彩」なのですね。


五彩の詳しい色は定かではありませんが、水墨画で描くグラデーションをイメージするとよいかもしれません。




水墨画では濃いものから順に 

濃墨(のうぼく) ⇒ 中墨(ちゅうぼく) ⇒ 淡墨(たんぼく)と言います。

そして、その中でもごく濃い墨を焦墨(しょうぼく)、その逆で水に近いような薄い墨を清墨(せいぼく)といって分けています。


いわゆる「墨色 すみいろ」というのは、焦墨(しょうぼく)の色ですね。

<C0 M0 Y0 B95>





一口に「黒」といっても、一色ではありません。




<漆黒色 しっこく>

英語でジャパンと言えば「漆器」を表すほどに、日本を代表する工芸品に使われる黒。

黒の中の最高の黒を表すのがこの色かもしれません。

C70 M50 Y50 B100    



<濡羽色 ぬればいろ>

艶のある美しい黒髪を「カラスの濡羽色」と表現します。

少し紫みのある艶っぽい黒ですね。

C90 M100 Y20 B90



黒の中の微妙な違いを楽しむ・・・

そんな感性が私たち日本人にはあるのですね。


この黒の明度を調整し、尚かつ、にじみやかすれといった技法を使って描かれた水墨画を面白いと受け入れたのは鎌倉時代から室町時代にかけてでした。

いわゆる 侘びさびが全盛を迎えたあの時代です。


今、あらためてそういったDNAが目覚める時代なのかもしれないなと感じています。



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藤田たかえ でした