「ラスト・キングダム」 ファイナルシーズン | NORTHERN SPIRIT

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こんにちは、JAMIE です。

 

 

もうひとつ、楽しみにしていた海外ドラマ 「ラスト・キングダム」 のシーズン5。

3月9日より Netflix で配信が開始されました。

 

今回はついにファイナルシーズンということで、第1話から重い展開に……。

 

 

このシリーズの時代背景は、9~10世紀の英国。

父を殺したデーン人(ヴァイキング)に育てられたノーサンブリアの若者ウートレッドが

ウェセックスの王アルフレッドに仕え、運命に抗いながら過酷な人生を歩むストーリー。

 

 

 

 

アルフレッド大王 ~ エドワード長兄王の時代、イングランドはまだ完全に統一されて

いませんでした。

エドワード王は父の夢を継ぎ、ウェセックスの領土拡大に成功しますが、統一は

息子のアゼルスタン王の代になってから。

(ドラマではそこまで描かれません)

 

 

   上記の地図 (拙作 『覇王の剣 ・ 上』 より) はアゼルスタン王の時代です

 

 

 

主人公のウートレッドはベバンバーグ(現在のバンバラ)の太守の息子で、キリスト教の

洗礼も受けているのですが、ロイディス(現在のダーラム)に住むデーン人(ヴァイキング)の

首領のもとで多感な少年時代を過ごしました。

この首領は幼いウートレッドに見所があると感じ、息子同然に育てることにしたのです。

 

ウートレッドは己の出自(ベバンバーグ生まれのサクソン人)を大切にしていて、それゆえに

デーン人勢力と戦うアルフレッド王に協力しますが、キリスト教には馴染めず、異教の神々の

方に親しみを感じています。

やはり、育った環境の影響は大きいですよね。

 

アルフレッド王の跡を継いだ息子エドワードとは、考え方の相違でぶつかることも。

最終話でも彼は首にかけているミョルニル(トール神のお守り。デーン人の養父からもらったもの)

を手に、デーン人の戦士たちに呼びかける場面がありました。

 

ウートレッドと共にデーン人の首領に引き取られた少女ブリーダは、サクソン人であることを

捨て、デーン人社会に深く溶け込んでいきます。

やがて冷酷な女戦士となった彼女は次第にウートレッドと敵対する立場に……。

このドラマで最も傷ましい人生を送ったのは、ブリーダだと思います。

 

 

ともかく、久しぶりに濃い内容のドラマでした。

アメリカの某ドラマサイトで 10点満点中 9.9 という評価に見合った結末。

 

落ち着いたらもう一度、シーズン1から見直したいと思います。

 

 

 

 

北欧の古い信仰とキリスト教、両方を知る者の葛藤は、拙作 『覇王の剣』 でも書きました。

「ラスト・キングダム」 ではまだ若かったアゼルスタンのイングランド王としての事績も記しています。

興味を持っていただけましたら、ぜひ読んでみてください。

 

 

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