- 小川 洋子, 寺田 順三
- ミーナの行進
かなりかなり気に入ってしまった作品。挿絵も素敵だしなんと贅沢な本。
読み終わるのが惜しくて、ゆっくりゆっくり読んじゃった。
でも、アマゾンマーケットプレイスにすぐに出品して、すぐ売れてしまった。もう手元にない。
蔵書の趣味はないから、一回しか読んでいないけどその美味しい時間で満足。
ミーナのマッチ箱のようなものって私にとっては何なんだろ?
ん~・・・、ツメかな。
私、マニキュアが好きでね、凝ったアートとかはしないんだけど、マニキュアを塗り塗りしている時間は緩やかなのよね。で、色にはストーリーがついてくるの。勝手に自分で決めたイメージと小さな物語が色の中に塗りこまれちゃってる。丁寧な時間ってきっとストーリーがあるんだと思うの。
品の良し悪し、って丁寧な時間の蓄積集大成じゃないかって思うのよね。
私自身は粗雑な時間が多い分、ミーナの家のローザおばあさんや米田さんやぽち子たちが紡ぎ出している時間に、「あぁしまった!私ったら置き忘れちゃってたのね」と悔しさ半分、感傷半分でくてっとソファで参ったポーズをとってしまう。
善悪じゃない価値基準としては、丁寧か粗雑かって基準があったよね。。。と再認識しちゃったりしたのでした。