それまでの三年間の生活のベースに常にあった彼を
簡単に忘れられる訳がなかった。

 私がそうであるように筒井君も同じだった。



 時々こっそり筒井君と会っていた。








 ある時、葛山君が昔の彼女に誘われて
コンサートに行くことになった。

「信用してるし、構わないから行っておいでよ。」

 物わかりの良い大人ぶって言った私は、
同じ日に筒井君とデートし、筒井君と寝た。
そんなこともあった。


 当時流行っていたトレンディドラマに
「男女7人秋物語」、「同・級・生」というのがあって、
そのストーリーの主人公に自分の姿を重ねてみていた。

 別れて別の人といるけれど、
別れた恋人のことを強く想う主人公…
そんな自分に酔っていた。

 バカだった。



→第8話『同棲時代・再会』 その4へ
《『同・級・生』は原作が柴門ふみ先生のコミック。読んでみてください~》
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