過去話に戻ります。




保育所問題が一息ついた頃、
担当医より人工呼吸器離脱に向けてのお話がありました。



娘が人工呼吸器を必要とする理由はいくつかあり、その内の一つであった心不全は今回の手術で解消されました。
あとは治療が難しく、娘の力を信じるしか解決法のないものばかり。
(※再挿管と新たな病名 を参照ください。)



担当医は、今回抜管できなかった場合、挿管が長引く可能性があること、
その場合は気管切開の検討が必要になる場合もあるかもしれないと言われました。


この時は気管切開という未知の世界への恐怖みたいなものが頭をいっぱいにしてしまい、
まだどうなるかわからないのにとても心が重くなりました。





そしてついに娘の人工呼吸器を抜管する日がやってきました。


娘は生後2か月近く。
抜管できればやっと沐浴もできるし、何より抱っこができます。
でもできなければ…という不安で緊張しながら主人とNICUに入りました。




入口から娘のブースを見ると、見慣れた人工呼吸器のモニターがないように見えました。



これは!と何も付いていない娘の顔を楽しみにそばによると、
確かに今までお口に入っていた人工呼吸器の太い管はありません。

ですが代わりにお鼻の下からほっぺにかけて、天使の羽のようなものが付いていました。



すぐに看護師さんが来て説明してくださいました。
やはり抜管後、100%自力で呼吸することが難しい様子だったので、ハイフローというもので鼻から酸素を送ることになったとのことでした。

人工呼吸器よりサポートは小さく、だいぶ動きの制限も緩まります。
挿管の影響が治癒すれば声も出せますし、チューブが届く範囲であれば抱っこも自由にできます。



完全な抜管とはなりませんでしたが、
それでも自力で呼吸する力がある程度できたこと、多少なりとも身軽になれたことを、夫婦でとても喜びました。
早速抱っこを目一杯させてもらい、ハイフローもすぐに離脱できるだろうと明るく話しました。



しかしその後の先生のお話では、
今後はハイフローからの離脱が目標ですが、現在の状態では簡単に離脱できる様子ではないこと、気管切開の可能性が完全になくなったわけではないこと、
場合によっては呼吸の在宅医療が必要なまま退院となる可能性があることを言われました。

そしてそのとおり、その後ハイフローからの離脱はなかなか困難で大きな課題の一つでした。




そんな中ハイフロー生活にも慣れた生後2か月半、
住み慣れてきたNICUからGCUへの移動が提案されました。